転職・再就職で失敗しない!女性の働きやすい会社の特徴
女性の身の回りの環境に大きな変化があったとき、職場が働きやすい職場環境かどうかは、仕事を続けるにあたって非常に重要なポイントになります。
それでは、女性にとって働きやすい会社とは、いったいどのような会社なのでしょうか。今回は、女性の働き方に関わる動向と女性に優しい会社の特徴をご紹介します。
1.女性の働き方に関わる国の動向
働きやすい環境を紹介する前に、まずは女性の働き方に関する国の動きを紹介しましょう。
1-1 働き方改革
現在の日本は、国を挙げて従来の働き方を見直す転換期に入っています。
2016年に政府が決定した「働き方改革」がその中心的な役割を担っています。
長時間労働の是正、正規雇用と非正規雇用の賃金格差の解消、労働力不足の解消が大きな柱となっています。
少子高齢化が進む中、これまでの働き方では働き手が不足して生産性が低下し、経済にも大きな影響を与えることが推測されています。
そのため、働き方改革により、これまではさまざまな事情で働けなかった人や女性が仕事に就きやすい環境整備を行なうことを目標の一つに掲げています。
1-2 女性活躍推進法
2016年には女性活躍推進法が施行されており、働き手としての女性が活躍しやすい社会づくりが進められています。
一方で、家事や育児、介護などと仕事を両立させるには難しい事情は今もたくさんあります。
そのためこの女性活躍推進法には、女性だけでなく男性も含めた職業生活と家庭生活との円滑かつ継続的な両立を可能にする環境を整備する旨が明記されています。
1-3 女性の働きやすい環境づくり
働き方改革では長時間労働の是正や短時間労働、在宅勤務を認めるテレワークなどの導入を推進しています。働き方のバリエーションが増えれば家事や育児との両立もしやすくなるでしょう。
また正規雇用と非正規雇用の賃金格差や福利厚生の差を解消することが出来れば、正社員に拘らずともパートタイムや派遣での仕事を選択できる女性も増えるでしょう。
国の指針としても女性の活躍を促進するバックアップ体制を整える動きが加速しつつあります。
2.女性が働きやすい業界・業種・職種
女性が働きやすい業界や職種にはどういったものがあるでしょうか。
ここでは、一般的に女性が活躍している業界や女性が働きやすい業種・職種をご紹介します。
2-1 デパート業界
デパートを訪れるお客様は、一般的に女性の比率が高いと言われています。
したがって、お客様の要望に合わせて商品の案内や接客などをするスタッフも女性が多く活躍しています。
また、デパートの顧客は幅広い年齢層の方となります。
ご高齢のお客様が商品を選ぶ際、スタッフの意見やアドバイスが欲しいと感じるとき、若いスタッフよりも年齢の近いスタッフの意見を聞きたいと感じることもあるでしょう。
デパートではお客様のニーズに応えるためにも若い女性スタッフだけでなく、売り場に合わせて幅広い年齢層に適した女性スタッフが必要となります。
そのため、デパート業界では育児休暇や育児中の短時間勤務などの制度を充実させている企業が多い傾向があります。働いているスタッフも出産後も復職し、育児と仕事を両立させている女性が多いのが特徴です。
2-2生命保険業界
生命保険は、結婚や出産などのタイミングで見直すことが多くなります。
また子供の成長に伴う教育資金など将来的な家計にも合わせた設計が必要になります。
そのため、家庭のお金の流れや教育に必要なお金などについて相談しやすい女性が、保険の相談員として多く活躍しています。
女性従業員が多い生命保険業界では、女性従業員の退職は貴重な労働力の損失となります。
そのため、企業側も出産後に復職しやすく、復帰後も家庭とバランスのとりやすい職場環境を整えている傾向があるのです。
2-3 化粧品業界
化粧品のユーザーは、圧倒的に女性が多いです。そのため、商品の企画の段階から女性の意見、女性の視点は重要になります。
商品の宣伝やプロモーション、販売においても女性の目は必要不可欠であり、必然的に社内も女性社員の比率が高くなります。
女性が多い企業では、主力となる女性スタッフが働きやすい環境づくりが積極的に行われる傾向にあります。
化粧品業界でも育児休業制度や時短勤務などが積極的に活用され、女性の継続的な就労を後押ししています。
2-4 Webデザイナー
Webデザインの仕事も女性が多く活躍している分野です。
Webデザインの仕事は、ほとんどの場合納期が決まっています。自分でスケジュールをしっかり立てて作業をすれば、期限内に完成させることも可能です。
Web業界は比較的歴史の浅い業界ですが、残業を少なく設定する企業も増えています。またフリーランスで活躍する人も多い業界で、スキルを身につければ、育児中も在宅で仕事をすることも可能です。
2-6 販売職
お客様と対面し、商品を販売する販売員の仕事も女性が活躍している仕事です。化粧品の販売や女性用下着の販売などは、特に女性が必要とされている職場です。
販売職は、基本的には遅番などの対応が必要になりますが、育児中は早番のみのシフトや、短時間勤務が認められている職場もあります。
2-7 医療職
看護師や薬剤師、作業療法士や理学療法士など、医療も女性が活躍している分野です。
国家資格が必要な職種も多い専門的な仕事ではありますが、医療事務や看護補助など資格を有さなくても働ける職種もあります。
病院の中には、院内託児所が設けられているところもあり、出産後の保育園を心配しなくても子連れで出勤し、仕事帰りに子供と一緒に帰宅することもできます。
こちらで紹介した業界や職種以外にも女性が活躍している場は数多くあります。
また、ここで紹介した業界や職種にも例外はあります。あくまでも女性が働きやすい環境の一例なので、実際に職場を探す際には、募集要項などを注意してチェックする必要があります。そのコツを以下で紹介します。
3.女性が働きやすい職場に転職するコツ
3-1 求人募集の見方
まず、求人情報に女性が活躍している職場と記載されている会社であれば、女性を必要としている会社の確率が高いです。
そして、女性が活躍しているということは、既に先輩の女性社員がおり、女性が働く上での環境が整えられている可能性があります。
加えて、残業の有無も家事や育児との両立には重要なポイントです。
具体的に月平均残業時間○時間以下とあれば、しっかりと社員の残業管理もできている会社である可能性が高いと推測できます。
育児休暇の取得実績や出産後の復職率などを明記している会社も、家庭と仕事の両立をしている社員が多い環境だと言えるでしょう。
3-2 面接での確認方法
職場の女性の割合や育児休暇の取得実績は面接時に確認しておきましょう。
育児休暇取得後に復帰した人がいる場合、元の部署や元の仕事に復帰したのか、別の部署や業務に変更になったのかも深堀して質問するべきです。
また、出産後や育児中の対応だけでなく、女性で管理職に就いている人がいるのかどうかも、女性の活躍を推進している企業かを確認する上で重要なことです。
ただし、これらの質問をする際にあまりに育児休暇や時短勤務など出産後の条件に質問が集中してしまうのは避けた方がいいでしょう。これから仕事をする人を採用したい面接官に、仕事よりも育児を中心に考えているようなイメージを与えてしまう恐れがあるからです。
大切なのはプライベートと仕事を両立することで、その職場で長く仕事をしていきたいという熱意を示すことです。
長く働きたい、能力を活かして活躍したい、そのために今後のライフプランの一つとして育児休暇や時短勤務などを確認したいとする意志を示すことをおすすめします。
4.今の職場が働きにくいときに取るべき行動
4-1 働きにくさの原因を考える
最初に、なぜ現在の職場が働きにくいのかを冷静になって考えてみましょう。まずは、一つ一つ自分が働きにくさを感じる理由を挙げていきます。
そして、その理由をグルーピングし、職場の環境が問題なのか、仕事の内容が自分に合わないのか、労働条件に不満を感じているのか、自分がどこに最も不満を感じているのかを明確にしていきます。
不満点が明確になった時点で、自分で改善、もしくは解決できる問題であるかどうかを見極めます。
自分の力で変えられることが原因であれば、自分自身の行動や考えを見直し、解決に向けて努力できることはないのかを考えることも大切です。
4-2 異動を願い出る
熟考したうえで、仕事内容が自分に合わない、職場の環境になじめない場合は上司に部署の異動を願い出るのも一つの手です。
例えば営業職の場合、会社自体は嫌ではないものの、普段の業務がストレスになってしまうような場合は、事務や営業アシスタントなどの仕事に異動させてもらえることもあります。
思い切って上司に悩んでいることを伝え、異動について相談をしてみましょう。
同じ会社でも環境を変えることで改善できることもあります。
4-3 転職する
会社の社風自体が自分に合わない、残業が多く自分の力だけでは解決できない、上司に相談したものの異動することも難しいといった場合は、転職も考える必要があります。
転職するからには、自分自身を見つめ直し、どのような会社や仕事であれば、全力で仕事に打ち込むことができるのかをじっくり考えることが大切です。
同時に、この記事で紹介したコツを参考にしつつ、就業条件や待遇面など、長く続けるうえで必要になってくる諸条件についてもしっかり考慮し、自分自身が譲れない条件を整理しておくとよいでしょう。
まとめ
女性が働きやすい環境づくりが推進され、女性が活躍する会社も増えてきています。
転職や再就職をする際には、長く勤めるためにも、応募時や面接時に女性が働きやすい環境であるかどうのポイントをしっかり確認しておきましょう。