【ルート・新規】営業方法、営業形態が違う職場に転職!それぞれの特徴とは?【BtoB・BtoC】
営業には様々な種類があり、人によって向き不向きもあります。もしも転職するなら、今度は自分にあった職場で働きたいですよね。
そこで今回は、代表的な営業の種類や特徴について詳しく紹介します。
代表的な営業方法、形態をご紹介!
まず、代表的な営業方法と営業形態についてご紹介しましょう。
ルート営業
ルート営業は「得意先営業」とも呼ばれ、既に取引のある顧客に対して決まった手順や運用方法などに基づいて回る営業形態のことです。
顧客先を回ることで、自社の商品やサービスのフォローやアップセールスを行なうのが主な業務です。
そのため顧客の状況やニーズを常に把握し、商材の販売や提案を行なう必要があります。
一般的には、後述する「BtoB」営業と同義に捉えられることもあります。
ルート営業が多い業種としては、製薬会社などのメーカーが挙げられます。
例えば病院や調剤薬局では、毎日多くの薬が消費されるため、定期的な補充が必要です。
また、季節要因などによって流行する病気も変化するため、その時期に適した薬の在庫を持っておく必要もあります。
従って、定期的に薬などを補充するルート営業というスタイルは、薬を卸す製薬会社にマッチしているといえるでしょう。
新規開拓営業
新規開拓営業とは、これまで取引のなかった新規顧客に対して、取引をしてもらえるようにアプローチする営業形態のことです。
俗にいう「飛び込み営業」を思い浮かべる方もいるかと思いますが、それはあくまで一例にすぎません。営業方法としては電話などプッシュ型のものや問い合わせベースでアプローチするものまで様々です。
新規開拓営業は、企業の継続的な売り上げ増加にとっては欠かせない営業といえるでしょう。
新規開拓営業が多い業種としては、不動産や通信などが挙げられます。
その理由として、土地やネット回線などは基本的に一度購入するとしばらく必要なくなることがほとんどであるため、商材を売るには必然的に新規顧客を開拓する必要があるからです。
BtoB営業
BtoB営業とは「Business to Business」の略称のことで、一般企業などの法人を相手にする営業活動のことです。
そのため、1件あたりの単価が比較的高めに設定されているものが多く、成約できれば大きな売り上げとなる案件もあります。
BtoB営業が多い業種としては、素材や部品、原材料などのメーカー、ITサービス、人材、広告などが挙げられます。
商材のほとんどが企業運営において活用されるものであり、1件あたりの単価も個人で購入できるレベルでないものが多いため、自ずと取引相手も法人が対象となるのです。
BtoC営業
BtoC営業とは「Business to Customer」の略称のことで、一般の消費者を相手にする営業活動のことです。
BtoC営業が多い業界としては、金融、保険、自動車、不動産、新聞、小売商品など個人レベルでも購入できる商材の販売を行なう企業が挙げられます。
近年はBtoBを中心としている企業が市場拡大を狙って、BtoCに参入するケースも増えています。
参考:住宅転職なら住まキャリ
各営業方法、形態のメリット・デメリット
それぞれの営業方法における「雇用側」、「企業側」から見たメリット・デメリットをそれぞれ解説します。
ルート営業のメリット、デメリット
ルート営業は既存顧客を相手にするため、飛び込み営業などに比べて精神的負担が少ないケースが多いのがメリットです。
もちろんケースバイケースですが、新商品などの提案を行なう場合でも既に顧客との関係性ができあがっている場合だと、新規開拓よりも話を聞いてくれる可能性は高いでしょう。
そのため、営業未経験の人にも比較的取り組みやすい営業形態といえます。
一方、ルート営業のデメリットには、顧客との関係性が壊れると仕事が非常にやりづらくなるという点が挙げられます。
そのため、顧客から納期や見積もりに対して、厳しい要求をされても、社内でなんとか調整しなければならないこともあります。この場合、顧客と会社の間で板挟みになってしまう可能性もあるでしょう。
またルート営業は、営業方法や顧客訪問のスケジュールなどについてもルーチン化されている場合が多く、マンネリに感じることもあるため、人によってはモチベーションの維持が難しいこともあるでしょう。
企業側から見たルート営業のメリットは、長期的に安定した売り上げが見込めることに尽きるでしょう。
デメリットは、ライバル企業との競争において、万が一顧客を奪われるようなことになれば、売り上げに大きく影響してしまうリスクを常に抱えているという点です。
新規開拓営業のメリット、デメリット
新規開拓営業のメリットは、自分の実力がダイレクトに給与に反映される職場があるということです。
新規開拓営業を行なう企業の多くは、販売インセンティブ制度を採用しているケースがあるため、新規顧客をたくさん獲得できた場合は、もらえる給与も高くなります。結果が数字で表れるため、給与面以外でも評価されやすいのもメリットの一つでしょう。
一方、デメリットとしては、一般的に成約の確率が低いという点が挙げられます。
電話営業の場合、1日に100本以上電話をかけてもアポイントが1件しか取れなかったというケースもあります。
また、仮にアポイントが取れたとしても、成約まで持っていけるとは限りません。
ノルマ設定が厳しい職場の場合、プレッシャーを感じる場面も多いでしょう。
また、最初のアプローチでは、顧客が自社の製品に興味を持っている訳ではないことも多く、アポイントが取れるようになるまで時間がかかるケースもあります。
企業側における新規開拓営業のメリットは、新規開拓ゆえの選択肢と可能性の広さが挙げられます。
また、DMやエリアマーケティングの際、自社商材と関連性の強い企業に絞って営業することもできるため、比較的確率の高い営業活動が展開できます。
BtoB営業のメリット、デメリット
BtoB営業のメリットは、一度契約が決まると継続的に取引が行える可能性が高いため、長期的な売り上げに貢献できるという点が挙げられます。
そのため、いくつかの企業と契約できれば、比較的ノルマも達成しやすいといえるでしょう。
また、顧客がメーカーなどの場合、業務は平日昼間が中心になることも多いです。加えて土日祝日が休みになるケースも多いのが特長の一つでしょう。
一方、BtoB営業で扱う商材は一般的に1件あたりの単価が高いため、決裁権を持つ多くの人の判断を仰ぐ必要があります。
そのため、購入に至るまでのステップが多く、成約までに時間がかかるというデメリットもあります。
企業側から見たBtoB営業におけるメリットも、やはりリピート率の高さに尽きます。
業種にもよりますが、一度顧客を獲得できれば継続的な取引が期待できるため、安定した売り上げが期待できます。
一方、ニッチな業界では扱う商材によってはアプローチできる業界も絞り込まれるため、さらに市場規模が小さくなることがデメリットの一つです。
BtoC営業のメリット、デメリット
BtoC営業のメリットは相手が個人となるため、対象になるサービスが明確になり、自分が好きな商品やサービスから働く企業を選べるという点が挙げられます。
一方、デメリットは、飛び込みや電話でのアポイントがメインとなる職場では、テレアポなどが苦手な人にとっては働きにくいと感じる場面があることです。
また、平日の日中は顧客が家にいない場合が多いため、夜遅い時間や休日に活動する必要も出てきます。
また、ノルマ設定が高い場合、プレッシャーを感じる場面も多くなりがちです。
企業側から見たBtoC営業のメリットは、扱う商材によっても異なりますが、対象とする顧客が多いという点が挙げられます。
違う営業方法、形態の会社に転職するときのポイント
違う営業形態の会社に転職すると、その営業方法の違いにギャップを受けることがあるかと思います。
代表的なギャップの事例や、転職の際に確認しておくべき点について紹介します。
転職時に感じるギャップ
一般的に、BtoC営業の経験者がBtoBのルート営業の会社に転職すると、それまでの営業スタイルとの違いに大きなギャップを感じるようです。
BtoB営業の場合、既に取引のある既存顧客とのやり取りが多いため、仕事が単調と感じる可能性もあるでしょう。
逆にBtoCよりも大きな案件を扱える可能性があるほか、顧客ごとにじっくりと関係を作れる環境の会社も多いので、深い人間関係を築きたい人にとっては良い転職になるケースもあります。
BtoB営業からBtoC営業に転職した際には、働き方にギャップを感じる人が多いのではないでしょうか。
土日祝日が基本的に休みだった人が、平日休みになることもありますし、営業スタイルもがらっと変わるケースもあります。
従って、転職の際には仕事の内容だけでなく、こうしたライフスタイルの変化にも留意しておく必要があるのです。
違う営業形態の会社に転職する際の心構え
違う営業形態の会社に転職する場合、あらかじめ次の点について確認しておく必要があります。
まず、営業形態によって働き方が大きく変わるという点を理解しておきましょう。
これまで説明してきたように、営業形態はBtoBとBtoCの2つあり、さらにそれぞれが新規顧客開拓とルート営業という2つの営業方法に分けられます。
従って、自分がどう働きたいかについて、あらかじめ決めておくことが重要です。
また、取り扱う商材の違いによっても、営業の働き方は大きく異なります。
例えば、メーカーや商社といった有形商材を扱う営業の場合、顧客の会社や工場などに直接商品を納品することも多いため、車で長距離を移動する場合があります。
一方、都心でITソリューションなど無形商材を扱う営業の場合は、車での長距離移動は少ないです。
そのため、扱う商材についても事前にリサーチし、どんな営業活動を行なうのか確かめておく必要があります。
最後に、業界や業種の違いについても考慮しておきましょう。取り扱う商材に応じて、会社の雰囲気も大きく違います。
特に歴史の長い業界の場合、業界特有の慣習が残っていることもあるため、人によってはなかなか馴染めないという可能性もあるかと思います。
そのため、自分が求めている雰囲気や風土の会社や業界なのか、事前に確かめておくことも重要です。
転職時に確認したいポイント
違う業態、営業方法に転職する際、要求されるスキルも若干異なってきます。
応募時、面接などでアピールできるとよい点について説明したいと思います。
BtoB営業に転職する場合
BtoB営業で多く要求されるのは、深い人脈を作れる能力です。
顧客のニーズを把握し課題解決のアプローチを検討するためには、顧客との関係性を深め、色々な話が聞ける間柄になっておく必要があるのです。
次に、ロジカルに考え、伝える能力も必須スキルといえます。
企業側が商品を導入する判断基準は、自社にとってメリットがあるかどうかの一点です。
そのため、顧客に対し商品やサービスの導入メリットを明確にし、簡潔に伝える必要があります。
メリットが明確でわかりやすいロジカルな説明であれば、決裁権を持つ人達も理解しやすいため、決済が取りやすくなります。
このように物事を論理的に考えて整理し、相手に簡潔に伝えるスキルはBtoB営業にとって非常に重要です。
プレゼンスキルも重要なポイントです。
BtoB営業では、複数の部署の社員を相手にプレゼンテーションを行なう機会もあるので、多くの人に好印象を与えられるか否かで大きく結果が異なります。
また、プレゼンテーション時に使う資料の内容も結果に大きく影響するため、誰もが見やすく簡単に理解できる資料を作成するスキルも必要です。
BtoC営業に転職する場合
BtoC営業の場合、個人の初対面の人に自社の商品やサービスをアプローチする機会が多くなります。
また、アプローチするための「アポ取り」が必要なケースも多いです。どちらの場合でもやはりコミュニケーション能力や断られてもへこたれない精神が大切なので、面接や履歴書で自己PRする際は、前職の経験を踏まえてコミュニケーション能力や打たれ強さをアピールすると良いでしょう。
まとめ
営業は、その方法や顧客によっても、業務内容が大きく異なるということが理解していただけたでしょうか。
別の営業形態に転職する場合は、自分がどう働きたいのか明確にしておくことが、最初の1歩といえるでしょう。