ケース別転職ノウハウ

サービス業からの転職は有利?未経験でも営業に向いている?

収入や勤務時間、休日など今の職場に不満や不安があって改善したいとき、異業種・異職種の転職先を探す人もいると思いますが、これまで経験のない仕事への転職は不安がある方も多いのではないでしょうか。そこで今回はサービス業から営業への転職に役立つスキルや知識をご紹介します。

1.未経験の転職時に気を付けたいこと

まず、未経験の職種に転職する際、気を付けるべきポイントについて紹介します。

1-1転職後に感じるギャップ

華やかな世界に憧れて転職したのに、地味でキツい業務ばかりだったり、高収入に惹かれて入社したら厳しいノルマに毎日追われたり・・・。転職して会社を変えると、これまでの仕事の内容はもちろん、進め方や量も大きく変わることがあります。

また、職場の風土によっては社員の人間関係や仕事に対する姿勢も違い、面接や求人票などで抱いていたイメージとのギャップの大きさに驚くこともあるでしょう。

ですので、異業種に転職する場合は、インターネットなどでその会社や業界、職種について情報収集するようにしましょう。前職とのギャップを想定し、プラスとマイナス両方の視点で相違点を洗いだしておくことをおすすめします。

1-2転職する業種の事前リサーチは必須

興味のある業種・職種や行きたい会社があったら、まずはそれらについてリサーチしましょう。調べる内容は、ビジネスモデルや競合相手、業界の動向など。一通り把握することで前述した前職とのギャップを埋められるほか、志望動機などを固めることができ、面接時などでも役立てることができます。

1-3異業種ならではの優位性を把握

異業種からの転職で大切なのは、前職で培ったスキルや経験が、その職種でどう活かせるかという点です。例えばサービス業であれば、接客で培ったコミュニケーション能力は大きなメリットであり、どんな職種であっても重要視されるスキルといえます。異業種からの転職では、こうした異業種ならではの優位性をアピールすることが必要になります。その際、転職エージェントなどを活用すれば、客観的な視点で、自分では気づかない優位性を指摘してもらうこともできるため、選択肢の一つとして検討してみてはいかがでしょう。

2.サービス業からの転職に向いている職種は?

サービス業から転職しやすい職種には、どのようなものがあるのでしょうか。代表的な職種についてご紹介します。

2-1営業職

営業職は、比較的求人が多く、未経験者でも採用されやすい傾向があります。また、サービス業と同様、人と接する仕事でもあるため、サービス業の経験者と相性の良い企業が多いのも特徴です。

どんな職種でも求められるコミュニケーション能力ですが、営業職においては特に重要なスキルなため、その能力を遺憾なく発揮できれば、年収アップが狙える企業を目指すのもいいかもしれません。

しかし、営業職には様々な種類があります。例えば、初対面の人に商品をどんどんPRしたい人は新規顧客開拓目的の飛び込み営業。決まった人と関係を深めるのが得意な人は、既存顧客と取引するルート営業など、どのスタイルの営業が自分に合っているのかじっくり検討して応募した方が良いでしょう。

2-2事務職

事務職への転職を希望する人は多く、特に女性の希望者が目立ちます。反面、希望者の絶対数に比べ募集枠の方が少なく、狭き門になる傾向もあります。したがって、チャンスを逃さないよう面接対策はしっかり練っておきましょう。

また、事務職にも、総務、人事、経理、広報となどにたくさんの種類があります。経理、広報、人事などは資格や技術を取得するなど、努力次第でその道のプロフェッショナルも目指せます。

2-3専門職

塾の講師や、インストラクターとなどの専門職に転職する例もあります。また、コンピュータやプログラムなどに興味をもち、スキルを取得すれば、プログラマーやシステムエンジニアへの転職も可能です。その際、基本情報技術者試験などの資格をもっていれば有利になります。

IT業界は、常に開発者不足な業界でもあるため、未経験でも応募を受け付けている企業もあります。興味のある人は探してみてはいかがでしょうか。

2-4介護職

介護職は、高齢化社会の日本においてとてもニーズが高く、業界は常に人手不足であることから、他の職種と比べると求人数が多い職種です。

さらに、これからもニーズがどんどん高まる傾向にあるため、介護職で経験を積み資格を取得できれば、一生モノの仕事にすることもできるでしょう。

また、未経験可・歓迎の募集を出す企業が多いので、働く場所など他の条件に合わせやすいのも特徴です。介護職は、お年寄りのお世話をするためのコミュニケーション能力やホスピタリティーが必須なため、サービス業の経験を生かすことができるでしょう。

3.サービス業から営業へ転職するメリットとは?

では、サービス業から営業に転職した場合、どんなメリットがあるのか確認しておきましょう。

3-1カレンダー通りの休日が取れることも

基本的に、サービス業は人が休んでいる時こそ忙しい仕事ともいえるため、土日祝日に休みが取れなかった人もいるのではないでしょうか。

また、年末年始、お盆やGWは繁忙期になるケースもあり、家族や親戚、友人と休みが合わず、なかなか会えなくなるというデメリットもあります。

企業と取引を行う法人営業などであれば、土日祝日はもちろん、年末年始、お盆やGWもカレンダー通りの休日を取れるケースがあります。

ただし、個人営業の場合は、サービス業と同じようにシフト制をとっている企業もありますので、面接や募集要項で確認しておきましょう。

3-2仕事の成果次第では高収入も

営業の魅力の一つに、高収入になりやすいことが挙げられます。その理由の一つに「インセンティブ制度」があります。インセンティブ制度とは個人の成果によって報酬が決まる制度のことで、完全に歩合制の会社や固定給+インセンティブ制度を定めている会社もあります。給料アップを目指している方は、成果主義やインセンティブ制度を採用している会社を探してみましょう。自分の働き方次第で収入を大きく上げることが可能です。

3-3仕事で得られる達成感

自動車メーカーや総合商社は海外営業もありますし、建設業や建材の営業では町のランドマークになるような大きな建物が建つなど大規模な案件を担当することもあるでしょう。

営業としてそのような大口の契約が成立した際は達成感を感じることができます。また、新人であっても営業先企業の代表や部長などと商談をする機会も多く、非常にやりがいがあります。そうした経験を通じて、自身をステップアップできるのも営業のメリットでしょう。

3-4ビジネスマナーが活かせる

サービス業に従事している人は、日頃から様々な人と接するので、電話やメールの作法など、ビジネスに必要な一般常識や社会性が自然の身に付いているケースが多いです。

営業の場合、こうしたビジネスマナーは業務上必要なので、比較的仕事に馴染みやすいです。

一方、名刺交換などこれまで経験がないマナーがあったときは、積極的に学びましょう。

また、企業の様々な担当者と商談する必要があるため、普段からネットや新聞などで、最新の業界情報にアンテナを張るようにもなるため、ビジネス感覚も成長させることが出来ます。

4.サービス業と営業の違いって何?

サービス業と営業には、接客や販売という共通点もあります、では、相違点にはどんなものがあるのでしょうか。

4-1接客時の目的

まず、サービス業と営業の違いとして挙げられるのが、接客時の目的です。サービス業の目的は、一言で言うと「お客様のニーズに対応すること」です。

例えば、お客様から営業時間やトイレの場所を尋ねられたら、すぐに答えるのが仕事ですし、営業と同じように商品を販売することも仕事です。

お客様が今求めていることに対して、迅速に適切な対応をすることで満足してもらうというのがサービス業です。

一方、営業は自社の商品を販売することが目的です。

お客様のニーズを満たすという点においてはサービス業と同じといえるかもしれませんが、営業の場合、それだけで職責を果たすことはできません。

なぜなら、営業はお客様が商品に興味がない状態から「買いたい」という状態まで持っていくことが求められるからです。

お客様に自社商品の魅力や有用性を納得してもらい、自ら購入したいという意思にシフトさせるのが営業の重要な仕事といえるのです。

4-2求められる成果

サービス業に求められる成果は前述したように、お客様のニーズを満たすことです。

時間単価などの経営、営業的なマネジメントも考慮しつつ、お客様に満足してもらえるサービスを提供することで、雇用企業へ貢献することが求められます。

一方、主に営業に求められるのは「数字=売上」です。自分やチームに課されたノルマをどのように達成するかが営業のゴールで、評価の対象になることが多いです。

4-3お客様の興味度

サービス業の場合、お客様は何らかの目的や興味をもった上で店舗などに来店することがほとんどです。しかし営業の場合、自らお客様の所へ出向くことが基本となります。

そのため、商品や企業に対して何の興味、関心もないお客様と接することもあり、まともに話すら聞いてもらえないことも多々あります。こうしたお客様の興味度の違いも、サービス業と営業の大きな違いといえるでしょう。

5.サービス業の経験は営業でも活きる!

サービス業で培ったスキルや経験の中には、営業でも存分に活かせるものがあります。その代表的なものを紹介します。

5-1コミュニケーション能力

サービス業は、毎日お客様と接することでコミュニケーション能力が磨かれます。

コミュニケーション能力は、全ての職種において必要不可欠な能力ですが、特に営業では重要視される能力の一つです。

面接時にサービス業で培ったコミュニケーション能力をアピールできれば、面接官の心象が良くなることもあるでしょう。

5-2問題解決力

常に現場でお客様と接するサービス業は、お客様からの無茶な要求に対応したり、現場で不意なトラブルが発生したりすることもあります。その場で素早く問題解決をするためには、自身の判断力と対応力が問われます。

こうしたトラブルシューティングで鍛えられた問題解決力は、営業においても重宝されることがあります。営業に転職した際、企業が抱える悩みを解決したり、お客様の無理な要求に柔軟に対応したりすることができれば、自ずとよい結果も付いてくるでしょう。

そのため、面接時によく聞かれる「これまで一番苦労したことは?」といった質問に対して、具体的な事例を挙げ問題解決力をアピールすることもできます。

5-3忍耐力

前述しましたが、サービス業はさまざまな人を相手にする仕事です。

なので、お客さまから理不尽な要求やマニュアル通りにいかないケースなど精神的につらい場面に直面した方もいるかもしれません。

それを乗り越えてきた人は、自分が思っている以上にタフになっています。新規開拓や飛び込み営業など忍耐力や精神力を試されることがあった時に、折れない心を持った人材は重宝されるでしょう。

6.営業で成功するという覚悟が必要

会社の顔として第一線に立つ営業は、未経験でも経験とスキルさえ磨けば、将来の可能性を広げられます。しかし、徹底した成果主義であるため、営業で成功するという強い覚悟も必要です。ぜひ、成功を掴んでください。

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