通信制大学は学歴にならないって本当? 履歴書への書き方など
就職活動をするにあたり、「通信制大学は学歴にならない」という意見を見聞きし、気になっている方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすれば、通信制大学の卒業は履歴書の学歴欄に記載できる経歴です。ただし、通信制以外の一般的な大学とは異なるポイントもあるため、違いを把握しておきましょう。
この記事では、通信制大学を卒業した方や在学生の方向けに、履歴書の正しい書き方や就職活動への活かし方を紹介します。
通信制大学は学歴にならないのか?
まずは、通信制大学が学歴にならないのかについて詳しくみていきましょう。
通信制大学を卒業すれば「大卒」になる
通信制大学は、学校教育法という法律により大学教育課程として認められている教育機関です。そのため、通信制大学を卒業すれば大卒として扱われ、履歴書にも記載できます。
ただし、通信制大学の課程にはいくつかの種類があり、大卒資格を得られるのは「正科生」と呼ばれる課程で卒業した場合のみです。「聴講生」や「科目別履修生」、「特修生」などの課程を修了した場合は、大学卒業という扱いにはなりません。
通信教育課程であることを伏せるのはNG
就職活動で履歴書を書く際に、学歴の項目で通信教育課程であることを伏せるのは避けましょう。
大学から発行される卒業証明書や卒業見込み証明書などの書類には、通信教育課程であることが表示されます。そのため、履歴書に通信教育課程であることを書かなかった場合、内容のずれによって採用担当者に不信感を与えてしまう可能性があります。
通信制大学の卒業と就職活動
通信制大学を卒業した実績は、就職活動の際にアピールすることが可能です。ここでは、通信制大学卒業の評価ポイントや、通信制大学を選んだ理由の説明方法について解説します。
通信制大学卒業の評価ポイント
通信制大学を卒業するためには、学習のスケジュールを自分で組み立て、計画的に実行していく能力が必要です。そのため、通信制大学の卒業生は、就職活動の際に自己管理能力の高さを評価される可能性があります。
また、働きながら通信制大学を卒業したことや、在学中に他の専門資格を取得したことも評価されやすいポイントです。
通信制大学の卒業率とその意義
通信制大学の卒業率は大学によって異なるものの、70%前後が目安となっています。つまり、通信制大学に入学した人が100名いた場合、無事に卒業できる人は70名前後ということです。
通信制大学は、通学制の大学と比べて卒業が簡単だと誤解されやすいものの、実際はそうではありません。学習内容の理解や課題の提出など、通学制の大学と同様に単位取得のための条件を満たす必要があります。
通信制大学を選んだ理由の説明方法
就職活動をする上で、通信制大学を選んだ理由について説明する際には、選ぶきっかけとなったできごとや目的意識をわかりやすく伝えることが大切です。
例えば、「仕事と学業を両立するため」や「持病により通学が難しいものの、大学で学びたいことがあった」など、通信制大学を選んだ背景を明確に説明しましょう。また、学んだ内容などはできる限り具体的に説明し、なぜ興味を持ったのかにも触れると、通信制大学を選んだ理由がより伝わりやすくなります。
履歴書への通信制大学の書き方
就職活動のための履歴書の学歴欄に、通信制大学についての情報を記入する際の書き方は次の通りです。
正しい書き方と例
すでに通信制大学を卒業している場合は、次のように記入しましょう。
令和〇年〇〇月 〇〇大学通信教育課程〇〇学部〇〇学科入学
令和〇年〇〇月 〇〇大学通信教育課程〇〇学部〇〇学科卒業
まだ在学中で、卒業見込みがある場合の書き方は次の通りです。
令和〇年〇〇月 〇〇大学通信教育課程〇〇学部〇〇学科入学
令和〇年〇〇月 〇〇大学通信教育課程〇〇学部〇〇学科卒業見込み
大学の名称や学部、学科は省略せずに正式名称を記載しましょう。
自己PRへの活かし方
就職活動の自己PRでは、通信制大学で得た経験や知識、スキルを仕事にどのように活かしたいかを伝えることが大切です。例えば、仕事に関係する内容を学んでいたり、役立つ資格を取得したりした場合は直接的にアピールできます。また、自分のペースで学習を進めるための自己管理能力や計画性の高さも、就職活動の自己PRに活かせる要素です。
これらの内容について、具体的なエピソードや自分が感じたことなどを交えながら伝えると、より好印象を得やすくなります。
まとめ – 通信制大学卒業の学歴を活かしましょう
通信制大学を卒業すると、大学卒業の学歴として就職活動の履歴書に書くことが可能です。通信制大学には、通学制の大学にはない特徴があるため、採用面接などでアピールできます。自分で学習を進めた経験や仕事との両立、資格の取得など、通信制大学ならではのポイントを就職活動に活かしましょう。
履歴書の書き方や証明写真の撮り方など、より具体的な内容については、下記の記事を参考にしてください。