転職活動にかかった期間はどのくらい? アンケート調査
転職活動にかかる期間は人それぞれですが、平均でどのくらいなのか気になるものですよね。「クリエイト転職」では、転職に成功した人を対象にアンケート調査を実施しました。何にどのくらい時間がかかったのか、いつ勤務先に退職意思を伝えていたのかなど、気になる項目を見ていきましょう。転職活動のスケジュールを立てる際の参考にもしてみてください。
アンケート調査概要
有効回答数: | 事前調査4,260名、本調査550名(最近5年間に転職活動し、転職できたことがある人) |
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調査期間: | 2024/6/18~2024/6/27 |
調査機関: | 株式会社ジャストシステム(「Fastask」利用) |
調査対象: | 全国20歳以上の会社員 |
調査手法: | Webアンケート |
転職活動開始から入社までにかかった期間は?
最近5年間で転職活動をし、転職できたことがあると答えた人を対象に、転職活動開始から入社までにどのくらいの期間がかかったのかを聞きました。元々想定していた転職活動期間についても調査したので、実際の結果とギャップがあるのかも見てみましょう。
まず、実際にかかった期間については、「2カ月以上~3カ月未満(25.3%)」が最多となりました。次いで、「1カ月以上~2カ月未満(21.0%)」「3カ月以上~4カ月未満(17.3%)」が多い結果となっています。これらの割合を合算すると63.6%となり、6割以上が2カ月以上~4カ月未満の期間かかっていることが分かりました。
一方、「1カ月未満(10.7%)」「4カ月以上~5カ月未満(9.9%)」など、その他の期間もある程度の割合があり、人によってバラつきが大きい結果です。他人と比べず、自分の状況にあわせて焦らずに転職活動をしましょう。
次に、転職活動前にどのくらいの期間を想定していたかについても調査しました。1位は「2カ月以上~3カ月未満(26.1%)」、2位は「1カ月以上~2カ月未満(21.1%)」、3位は「3カ月以上~4カ月未満(14.1%)」の割合となっています。
実際にかかった期間も「2カ月以上~3カ月未満」が最多で、それ以外の項目も概ね差異が少なかったため、想定期間と実際の期間のギャップはあまりないと考えられます。多くの人が、想定に近い期間で転職を終えられているようです。
転職活動の内容ごとにかかる期間の内訳は?
全体の期間は想定と実際でギャップはあまりありませんでしたが、項目別に見てみるとどうでしょう。どんな項目が「思っていたよりも長くかかったか」を聞いてみました。
アンケートの結果、1位は「求人情報の検索(26.1%)」、2位は「応募する企業の選定(25.9%)」、3位は「書類作成(履歴書、職務経歴書)(23.3%)」となりました。いずれも選考を受ける前の項目となります。転職活動をする4人に1人程度は、準備段階で想定以上に時間がかかっているようです。
項目別に、実際にかかった平均日数についても調査しました。
・自己分析:平均10.8日
自分の強み、弱み、価値観、キャリア目標などを整理し、自分がどのような職種や業界に向いているかを分析するフェーズです。平均10.8日かかっています。
・業界や企業研究:平均9.7日
興味のある業界や企業について情報を収集し、昨今の動向や将来性、求められるスキルや経験などを把握するフェーズです。平均9.7日と、自己分析よりは期間が短めです。
・求人情報の検索:平均21.7日
求人サイト、転職エージェント、企業の採用サイトなどを利用し、自分に合った求人情報を探すフェーズです。平均は21.7日で、選考前の段階では最も時間がかかっていました。
・応募する企業の選定:平均14.5日
収集した求人情報の中から、自分の希望や条件に合致する企業を選び出すフェーズです。平均は14.5日で、「求人情報の検索」に次いで、選考前に時間のかかる項目です。「求人情報の検索」と併行で選定を進める場合もあるでしょう。
・書類作成(履歴書、職務経歴書):平均7.3日
応募企業へ提出する履歴書や職務経歴書を作成するフェーズです。昨今では生成AIを使ったり、オンライン上のフォーマットを活用したりする人も増えているため、効率化しやすい項目と考えられます。平均7.3日でした。
・求人への応募:平均9.3日
選定した企業に対して、履歴書や職務経歴書を送付して正式に応募するフェーズです。平均は9.3日で、「書類作成(履歴書、職務経歴書)」よりも時間がかかっていました。
・採用試験(面接など):平均10.1日
履歴書などでの書類選考を通過したのち、面接や筆記試験などに参加するフェーズです。平均は10.1日ですが、企業側の都合や選考過程によって、かかる日数は大きく変動します。
・退社交渉や退社準備:平均16.1日
現在の勤務先に退社の意思を伝え、円満に退社するための手続きをするフェーズです。平均は16.1日ですが、現在のポジションや引き継ぎの要否などによっては、強い引き留めにあって平均以上に時間がかかる可能性はあるでしょう。
・内定から入社まで:平均22.6日
内定を受けたあと、新しい職場への入社準備をするフェーズです。平均は22.6日で、全フェーズの中で最も時間がかかる項目となりました。ただし、余った有給を消化してから新しい会社に入社する人もいるため、一概に「入社準備などで時間がかかる項目」とは言えないと考えられます。
退職の意思を伝えるのはいつ?
今回の調査では、平均16.1日かかっていた退社交渉や退社準備。勤務先で退職意思を伝えるのが遅れると、思いのほか転職に時間がかかってしまうかもしれません。転職経験者はいつ意思を伝えたのか聞きました。
アンケートの結果、1位は「転職活動を始める前(退職後の転職活動とした場合含む)(38.4%)」となり、3人に1人は転職活動前に勤務先へ退職意思を伝えていたことが分かりました。2位は「転職活動を始めてから、内定を受ける前(30.9%)」、3位は「転職活動をし、内定を受けた後(30.7%)」と続きます。退職意思を伝えるタイミングにルールはないものの、トラブルにならないよう早めに連絡しておきましょう。
アンケート調査結果のまとめ
今回の調査で、転職活動にかかった期間は「2カ月以上~3カ月未満」が多く、想定に近い期間で転職を実現できている人が多いことが分かりました。
項目別にみると、求人情報の検索や選定についてが、思ったよりも長くかかると答えた人の割合が高くなっています。長引かせないためには、あらかじめ譲れない条件などをしっかり固めた上で、効率的に進めていくと良いでしょう。
これから転職活動に取り組まれる方は、今回ご紹介した転職活動にかかった期間の目安も参考に、明確なゴールや目標を立て、計画的に転職活動を進めてみてください。