更新日:2024年06月14日

転職したいけどしない? 転職活動に踏み切れない理由ランキング

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「転職したい」という気持ちがあっても、さまざまな要因からなかなか転職活動に踏み切れないまま、現職の仕事を続けている人は珍しくありません。そんな人は、なぜ転職したいと思い、どのような理由があって踏み切れないのでしょうか。「クリエイト転職」のアンケート調査をもとに、転職意向のリアルを見ていきましょう。

アンケート調査概要

有効回答数: 事前調査4664名、本調査521名(直近5年間で転職活動をしていないが、転職したいと思ったことはある人)
調査期間: 2024/4/8~2024/5/11
調査機関: 株式会社ジャストシステム(「Fastask」利用)
調査対象: 全国20歳以上の男女
調査手法: Webアンケート

転職活動に踏み切れなかった理由ランキング

今回の事前調査では、直近5年間で転職活動をしていない人でも、「転職したいと思ったことがある」と回答した人が36.4%いることがわかりました。

転職したいにも関わらず具体的な活動に踏み切らないのには、どんな理由があるのでしょうか。

【Q1】 転職活動に踏み切れなかった(踏み切れない)理由は何ですか? 当てはまるものを全てお選びください。いい求人が見つかりそうになかった(30.7%)、転職できる自信がなかった(27.8%)、環境が変わるのが不安だった(25.0%)、忙しくて時間がなかった(24.6%)、現職より待遇が悪くなるのが不安だった(22.3%)、面接を受けるのが不安だった(15.9%)、現職で人手が足りなかった(14.4%)、履歴書・職務経歴書の作成が面倒だった(13.6%)、とくになし(11.5%)、現職に仲の良い人がいた(8.4%)、周りから止められた(7.7%)、現職の会社に悪いと思った(7.3%)、その他(3.1%)

アンケートの結果、転職活動に踏み切れなかった(踏み切れない)理由の1位は「いい求人が見つかりそうになかった(30.7%)」となりました。2位以降には、「転職できる自信がなかった(27.8%)」「環境が変わるのが不安だった(25.0%)」「忙しくて時間がなかった(24.6%)が続きます。

具体的な理由を聞いてみると、 「仕事はきついけど、それなりにもらえていたので、待遇面でそれを上回る求人がないだろうと思ったから」「また一から仕事を覚えたり、人間関係を作ったりすることが不安だった」「転職活動を進めたい時期と仕事の忙しさがうまくあわず、具体的に行動できないでいた」 といった回答がありました。

一方、「現職の会社に悪いと思った(7.3%)」「現職に仲の良い人がいた(8.4%)」はそこまで高くありませんが、「現職で人手が足りなかった」は14.4%あり、今の会社から抜けづらいという理由を持つ人もある程度いるようです。

具体的な理由としては、「会社がとても忙しい時期で、今辞めると会社や同僚に迷惑をかけてしまうと思った」「辞めたくなる時に、仲のいい同僚が話を聞いてくれて、思いとどまることが多くある」などがあります。

その他の回答には、「子供ができた」「年齢的に難しいと思った」といった理由も挙げられていました。漠然と「転職したい」と思っていても、ライフスタイルの変化や年齢を重ねるなかで、仕事に対する考え方が変わっていくパターンはあるでしょう。

転職活動に踏み切らなかった人たちの、転職したかった理由は?

転職活動に踏み切らなかった人たちは、本当はどんな理由から転職したいと考えていたのでしょうか。

【Q2】転職したかった理由として、当てはまるものを全てお選びください。給与を上げたかった(46.3%)、人間関係が悪かった(33.8%)、業務内容に不満があった(22.5%)、雰囲気が悪かった(20.0%)、労働時間が長かった(15.9%)、会社の将来が不安だった(15.9%)、やりがいがなかった(14.8%)、会社の方向性が合わなかった(13.6%)、評価に不満があった(13.2%)、休日が少なかった(12.3%)、キャリアアップしたかった(11.3%)、勤務地の都合(8.4%)、体調に問題があった(6.9%)、とくになし(6.7%)、家族の都合(4.8%)、リモートワークで働きたかった(1.9%)、その他(1.5%)

転職したかった理由の1位は、「給与を上げたかった(46.3%)」でした。半数弱が理由に挙げており、ほかの選択肢を引き離しての1位となっています。転職には人それぞれ理由があるものの、キャリアアップして今より高い給与をもらいたいという意向は、多くの人に共通すると考えられるでしょう。2位は「人間関係が悪かった(33.8%)」となりました。

また、フリーアンサーでは「副業できる職場で働きたい」といった理由も挙げられました。現職の会社が副業OKになるなど、働きやすさが改善されることによって、転職活動をする必要がなくなったという人もいるでしょう。

転職したいとき、現職へのモチベーションはこんなに低い!

転職したいというモヤモヤを抱えながら働いているとき、現職の仕事に対するモチベーションにはどのような変化があるのでしょうか。

【Q3】転職したいとき、現職の仕事に対するモチベーションはどうなっていましたか? 変わらない(38.2%)、下がっていた(24.2%)、かなり下がっていた(19.2%)、上がっていた(10.6%)、覚えていない(6.0%)、かなり上がっていた(1.9%)

現職の仕事に対するモチベーションについて、「変わらない(38.2%)」が最も高い割合であるものの、「下がっていた(24.2%)」と「かなり下がっていた(19.2%)」を合計すると43.4%となり、半数弱の人が低いモチベーションにあったことが分かります。ここまでの結果を踏まえると、給与や人間関係に不満を抱き、現職の仕事から離れたいという気持ちが、モチベーションと転職意向に反映されていると考えられるでしょう。

3人に1人が「がんばれば転職できたはず」。どうすれば踏み切れた?

転職したいのに踏み切れなかった人に対して、どうすれば転職できたと思うか聞きました。転職活動に踏み切れそうなきっかけには、どんなものがあるのでしょうか。

【Q4】もっとがんばれば転職できたはず(できるはず)と思いますか? 思う(34.7%)、思わない(24.4%)、どちらともいえない(40.9%)

まず、「もっとがんばれば転職できたはず(できるはず)と思いますか?」と質問したアンケートでは、34.7%が「思う」と答える結果となりました。「どちらともいえない(40.9%)」が多数派ではあるものの、実に3人に1人は転職活動に踏み切れない自分に対し、「もっとがんばれていれば……」と考えているようです。

では、具体的にどんなことをがんばればいいのでしょうか。

【Q5】どうしたら転職活動に踏み切れたと思いますか? いい求人がありそうだったら(37.2%)、心に余裕があったら(34.7%)、時間に余裕があったら(28.6%)、十分なスキルが身についていれば(26.7%)、十分な貯金があったら(25.5%)、現職がすぐに辞められる状況になったら(16.3%)、履歴書・職務経歴書が簡単に作成できたら(12.9%)、自己分析がうまくできていたら(10.2%)、周りが応援してくれたら(9.6%)、転職のアドバイスがもらえたら(9.6%)、わからない(8.1%)、その他(0.6%)

どうしたら転職活動に踏み切れたと思うかを聞いたアンケートでは、1位が「いい求人がありそうだったら(37.2%)」、2位が「心に余裕があったら(34.7%)」、3位が「時間に余裕があったら(28.6%)」の結果となりました。

求職者と求人企業がうまくマッチングできるかはタイミング次第であるため、定期的に求人情報をチェックし、転職活動を始めるタイミングを伺っている人は多いと考えられます。また、合計6割もの人が「時間」または「心」に余裕があったらと答えました。現職の労働環境や人間関係が悪く、転職についてじっくり考える余裕もないくらい疲弊してしまっている場合、いますぐ転職活動に踏み切るのは難しいと判断しているのかもしれません。

フリーアンサーでは、「スタッフが自分を入れて2人で、休めないので探しにくい」といった声も挙がりました。現職に残るスタッフや、会社の体制のことを現実的に考えて、「自分が抜けたらまずい」と思っている人も多いでしょう。新人採用や後輩育成など、自分にとって転職しやすい環境が整うのを待っているうちに、転職しにくい年齢になっていたという人もいるかもしれません。「歳があと15歳若かったら」という切実な声も挙がっていました。

アンケート調査結果のまとめ

今回の調査の結果、転職活動に踏み切れない理由の1位は「いい求人が見つかりそうになかった」でした。どうしたら転職活動に踏み切れたと思うかの理由も「いい求人がありそうだったら」が1位です。

まずは本当にいい求人がないのか、対象や条件を色々と変えてみて、よく探してみるのが良いでしょう。いい求人がありそう!と思うことができたら、具体的な希望条件、転職の目的などを定めて、実際に応募する求人を絞っていけます。

求人内容を見た上で自分の能力やスキルに不安を感じる場合は、資格取得にチャレンジして自信をつけてみるのもおすすめです。

中途採用は新卒採用とは異なり、求人が出るタイミングは企業によってまちまちです。条件の合う企業とマッチングできるかはその時々によって異なるため、必ずしもすぐにいい縁が巡ってくるとは限りません。本格的な転職活動に踏み切れていない人も、それをネガティブに捉えすぎず少し長い目で見て、気になる求人を定期的にチェックすることから始めてみましょう。

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