step2仕事探しスタート…
vol. 6 “目的”と“目標”を明確に
「目的」と「目標」。似たような言葉ですが、その違いを説明できますか? ビジネスや学校生活、日々の暮らしにおいて、なにかに向かって努力をしている人はたくさんいます。その“なにか”が目的や目標と呼ばれるものです。
ただ、一見似ているこれらが意味するところはまったく異なります。特に就職活動のように、その後の人生に関わる大事な分岐点に立ったときなどは、その違いを明確に理解していないと自分自身が望む結果は得られないでしょう。
「自ら見出した仕事の意味」を働く目的とする
目的とは「ありたい自分の将来像」、目標とは「目的を達成するための行動」のことです。わかりやすいたとえに、『3人のレンガ積み』の話があります。
ある町の工事現場で、3人の男がレンガを積んでいました。そこを通りかかった人が、男たちに「なにをしているの?」と尋ねました。
- 1人目の男は「レンガを積んでいる」と答えました。
- 2人目の男は「食うために働いているのさ」と言いました。
- 3人目の男は「後世に残る、町の大聖堂を造っているんだ!」と胸を張りました。
この3人の男たちにとっての「目標」は共通です。すなわち、<1日に何個のレンガを積む>とか<工期までに自分の担当箇所を仕上げる>といったことです。ただ、「目的」は3人ともバラバラです。
- 1人目の男は目的を持っておらず、
- 2人目の男は生活費を稼ぐことが目的であり、
- 3人目の男は歴史の一部に自分が関わり、世の役に立つことが目的となっています。
この話からわかるのは、「目標は他人から与えられることが十分ありえる」ということ、しかし「目的は自分で見出すもの」ということです。長きにわたって続ける仕事において、この違いは非常に大きくはないでしょうか。
目的を定め、道筋を明確にしたときに見えてくるのが目標
社会に出るにあたって必要なことは、 「何のために働くのか=価値観」 が明確になっているかどうかです。なぜ自分は働かなくてはならないのかを自らに問いかけ、働く目的・目標がクリアになってから会社を選びましょう。
会社に入ってから目標を決めるのでは順序が逆です。価値観が明確になって初めて、具体的な目標を設定することができます。自分自身で決めた目標を持たずに仕事をすることはありえません。
今年、3年後、10年後といった具合に、短期から長期の目標を掲げ、それを達成するために会社を選ぶという意識で就職・転職活動にのぞみましょう。
そして面接では、
『私は○○のために働きます!』
と明確に言えるといいですね。
目標を仕事選びの基準にする