シニア転職の市場や実際の転職状況とは?転職成功のためのポイントも解説
シニア転職の市場や実際の転職状況とは?転職成功のためのポイントも解説
少子高齢化は、転職市場にも影響を与えています。
高齢者人口の増加により、働く高齢者も増加。
定年後に新たなキャリアを築く方も多いことから、必然的と転職市場も高齢化しつつあります。
一般的に転職は、年齢が上がるとともに難しくなるもの。
その中でシニア転職は本当に可能なのかは気になるポイントでしょう。
今回はシニア転職の市場や実際の転職状況を踏まえて、転職成功のためのポイントなどもお伝えします。
【シニアの仕事探しならクリエイト転職】
クリエイト転職でシニアの求人を探す
シニア転職市場
そこで注目を集めているのが、シニアの雇用です。
令和3年4月1日には「高齢者等の雇用の安定等に関する法律」(高年齢者雇用安定法)の一部改正が施行され、70歳までの就業機会の確保に向けて、事業者が講ずるべき措置などを整えました。
これは定年を70歳に引き上げることを義務付けるものではなく、あくまで定年後に働く意欲のあるシニアに対する努力措置として定められたものです。
このような社会的背景もあり、再雇用制度や勤務延長制度などを取り入れる企業も増加。
さらに、シニア向けの求人も増えつつあることから、シニアの転職市場は今度も拡大することが見込まれます。
シニア歓迎の転職求人を探す
シニアの転職事情
厚生労働省資料「令和2年雇用動向調査結果の概要」を参考に、シニアの転職事情についてみていきます。
【60歳以上の離職・入職率】
60歳以上の離職率、および入職率は以下のように推移しています。
▼離職率:男性
・60〜64歳:17.0%
・65歳以上:25.4%
▼離職率:女性
・60〜64歳:14.8%
・65歳以上:18.7%
▼入職率:男性
・60〜64歳:13.4%
・65歳以上:12.5%
▼入職率:女性
・60〜64歳:8.4%
・65歳以上:6.2%
男女ともに、60歳以上になると離職率が入職率を上回ります。
一方で、全体的に見ると男性の入職率は60歳以上から上昇している点が特徴です。
男性の入職率は年齢が上がるとともに下降し続け、50〜54歳には最低値の4.7%に到達。
しかし55〜59歳から上昇し、60〜64歳には30〜34歳の入職率を上回る数値となります。
女性の入職率は年齢の上昇とともにそのまま下降していますが、男性は年齢が一定上がると入職率も高くなることがわかりました。
離職率の方が高いものの、入職率だけでみればシニアの働く意欲は若手に劣らないといえます。
【シニアの転職理由】
下記は、厚生労働省資料「令和2年雇用動向調査結果の概要」に記載されているシニアの転職理由です。
①定年・契約期間の満了
②会社都合
③職場の人間関係が好ましくなかった
④労働時間、休日等の労働条件が悪かった
※解答率の多い順
60歳以上は定年にあたるため、転職せずにそのまま定年で辞める人も一定数います。
また会社都合で辞める人の割合が多い点もシニアの特徴です。
一方で、他の年代と比較すると給料への不満辞める人の割合が少ない点もシニアならではの特徴といえます。
そのため、シニアは給料よりも、職場の人間関係や労働条件を重視して転職していると考えられるでしょう。
シニア転職が難しいと言われる理由
その中でも最高齢であるシニア転職ですが、どういった点で転職が難しいかをみていきます。
【専門性・即戦力が求められる】
転職では、年齢が上がるほど専門性や即戦力になるかが重視されます。
そのため専門的なスキルや経験が少ないと応募できる求人が少なくなり、結果的に希望が叶う求人も見つけにくくなってしまうのです。
また同じ求人に若手の応募があれば、シニアよりも長く働ける若手を採用する可能性が高まります。
それを覆せるのが専門的なスキルや経験であり、即戦力として企業に貢献できるかが重要となってきます。
【給料が下がりやすい】
働くのであれば、納得のいく給料を受け取りたいものです。
しかし、実際は年齢が上がるとともに転職入職者の給料は減少傾向にあります。
下記は、厚生労働省「令和2年雇用動向調査」における、転職入職者の賃金変動状況の割合です。
▼
・60〜64歳 増加:11.9 減少:71.3
・65歳以上 増加:19.8 減少:53.2
60〜64歳では、転職で給料が減ってしまう人の割合が約7割とほとんどを占めています。
なお、65歳以上で増加率が上がるのは、給料アップのために転職する人が増えているからだと考えられます。
生活のために働くシニアもいる中、給料が下がりやすい点はシニア転職の痛い部分です。
【新しい職場や仕事に馴染めない】
年齢が上がると、転職で懸念されるのが新しい職場や仕事に馴染めないのではといった点です。
仕事の進め方や人との関わり方などは、シニア層の現役時代とは異なる部分も多いもの。
過去の栄光や考え方は捨て、新しい環境に馴染むための努力が必要になるシーンも多々あるでしょう。
柔軟に対応できる力がないと、シニア転職もなかなかうまくいきません。
シニア転職の仕事体験談
シニア転職の体験談|良かったこと
[60代 男性]
62歳で退職し、シニア向けの仕事を探しましたが職種は限定的です。
その中で条件を絞り、マンション管理人の仕事を中心に応募。
5ヶ月と期間を要しましたが、自宅からも近いほぼ希望通りの条件で仕事が見つかりました。
仕事は自分のペースで行えるため、満足しています。
クリエイト転職でシニアの求人を探す
シニア転職の体験談|良かったこと
[60代 男性]
定年後に再雇用で会社に残りましたが、給与減により転職を決意しました。
登録した求人サイトで紹介された仕事は、希望通りであったものの今まで経験したことのない派遣としての雇用でした。
最初は戸惑いましたが、シニア転職で希望を叶えるのなら派遣という働き方も考えるべきだと思うようになりました。
立場が変わっても、これまでのスキルと経験を活かして活躍できとても嬉しいです。
シニア転職の体験談|大変だったこと
[60代 女性]
55歳を過ぎてからの仕事探しでは、面接で過去の成功体験を話しても採用にプラスになるどころか、煙たがれることもしばしばありました。
年を取れば採用される職種や業種は限られてくるため、市場を理解して仕事を探すことが必要だと実感しました。
よくある質問
- シニア転職に有利な資格はありますか?
- 以下のような資格は、シニア転職で有利になるでしょう。
・ファイナンシャルプランナー(FP)
・宅地建物取引士
・社会保険労務士(社労士)
・管理業務主任者
・マンション管理士
・調理師
・介護福祉士
・警備員検定
・衛生管理者 など
有利になりやすいのは専門性の高い資格、または資格がないとできない仕事に関する資格です。
資格があれば専門性がアピールできるだけでなく、企業によっては資格手当により給与が上がる場合もあります。
資格によっては難易度が高く、取得に時間を要するものもあるため、早いうちからシニア転職を視野にしれ資格を取得することがおすすめです。 - シニア転職の面接ではどんなことが聞かれますか?
- シニア転職の面接では、以下のようなことがよく聞かれます。
・転職理由
・志望動機
・長所や短所
・今後のビジョン
・これまでの職務経歴
・応募企業でどのように貢献できるか など
シニア転職ではある程度即戦力となる人材を求めているため、スキル・経験について聞かれることが多いです。
加えて、仕事への意欲や熱意、人間性に関する質問も多いため「一緒に働きたい」「仕事を安心して任せられる」と思ってもらえるような回答を準備しましょう。
-
シニア転職での仕事選びのポイント
シニア転職の仕事選びで大切なのは、体力・健康面で無理なく働けるかを見極めることです。
どうしても歳を重ねると、若い時のようにバリバリ働くのは難しくなります。
ご自身の体力や健康状態を過信せず、中長期的にみて無理なく働ける仕事・職場を選ぶことが大切です。
体力的に負担のない仕事内容か、仕事をサポート・カバーしてくれる環境かなどをチェックしてみてください。
また人によって、シニア転職する理由はさまざま。
転職や働くことで何を実現したいか、今後どうしていきたいかまでを考えた上で仕事を選ぶことも大切です。 -
シニア転職で成功するためのポイント
最後に、シニア転職で成功するためのポイントをお伝えします。
【シニア雇用に力を入れている企業もチェック】
給料や労働条件、やりたい仕事内容だけで求人を見るのではなく、シニア雇用に力を入れている企業もチェックすることがポイントです。
シニア雇用に力を入れていれば、そうでない企業に比べて採用される可能性が高くなります。
さらに、シニアが働きやすい制度や環境を整えている企業が多くある点でもおすすめです。
【長く働き続ける意欲をアピールする】
採用にはコストがかかるため、企業は長く働いてくれる人材を求めています。
それは、シニアであっても同じです。
この点は志望動機や転職理由から判断するため、長く働く意欲が高い人材であることをアピールしましょう。
【柔軟な姿勢で臨む】
過去の栄光や地位に固執しすぎてしまうと、かえって扱いにくい人材と評価されてしまいます。
もちろんこれまでの経歴に自信があり、即戦力となるのであればしっかりとアピールすることが大切です。
そこで扱いにくい人材と思われないためにも、柔軟な姿勢でアピールしましょう。
大切なのは、企業に貢献したいという気持ちです。
シニア歓迎の転職求人を探す
【クリエイト転職の特徴】
1.近場で探せる
2.短期限定求人多数
3.会員登録不要
クリエイト転職で正社員の求人を探す -
就職・仕事探しのお役立ち情報
60代の転職・求人|60歳からの仕事や再就職
シニアの転職・求人・仕事探し|定年後の再就職
再就職を成功させるには?転職活動のコツやおすすめの職種、自己PRなど面接対策について
正社員の求人|仕事探しに役立つ面接での自己PR・転職理由
女性のための転職ノウハウ!あると便利な資格や年齢別の成功例を紹介
未経験でも転職しやすい仕事は?面接での自己PR方法(長所・短所の伝え方)
【転職の面接対策/ビジネスマナー】よくある質問は「自己紹介」「長所・短所」「志望動機」「退職理由」)
65歳以上でも働ける仕事&役立つ仕事を紹介!仕事の探し方・選び方とは
定年後のおすすめの仕事6選!仕事の探し方や選び方、準備すべきこととは -
この記事の監修・著者プロフィール(株式会社クリエイト Webマーケティング部門)
※記事関する問い合わせは受付しておりませんので、ご了承下さい。
配信中の記事では、職種ごとの詳細な仕事内容、エリア情報、就職に役立つ資格の解説、ビジネス用語・経済ニュースの解説など、社会人として押さておきたい基本的な知識や最新情報をお届けしています。
クリエイト転職は地域密着をコンセプトに、仕事探しに役立つ最新の求人情報をお届けしています。
【コンテンツポリシー】
記事制作におけるコンテンツポリシー
【詳細プロフィール】
記事の監修・執筆者の詳細プロフィール
【クリエイト転職で仕事探し】
クリエイト転職で正社員の求人を探す