転職で内定辞退は可能？よくある辞退理由や基本のマナー、伝え方など
転職で内定辞退は可能？よくある辞退理由や基本のマナー、伝え方など
複数の企業から内定をもらった、家族に転職を反対されたなど、さまざまな理由から転職では内定辞退しなければならないシーンが出てきます。
しかし、そもそも内定辞退して良いのか、内定辞退したことでトラブルに発展しないかは不安なポイントでしょう。
そこで今回は転職で内定辞退が可能かを踏まえて、内定辞退の基本マナーや伝え方などを詳しくお伝えします。
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転職の内定辞退は可能か
内定の連絡がくると、同時に内定承諾書の提出が求められます。
内定承諾書自体に法的拘束力はなく、民法627条では雇用開始の2週間前までは辞退できることは定められています。
そのため、内定承諾書を提出した後でも辞退することは法的には可能です。
しかし内定承諾書を提出することで、企業側は入職の準備を進めたり、後の採用活動をストップする可能性もあります。
そのため内定辞退により進めてきた準備が無駄になってしまう、再度選考し直す必要が出てくるなど相手に負担をかけてしまうことになるかもしれません。
そのため、内定辞退するのであればなるべく早めに、辞退しましょう。
もし入社の意思が曖昧である、他の選考の結果も踏まえて回答したい場合は、内定承諾の回答期限の延長などをお願いしてみると良いでしょう。
転職での内定辞退の基本とマナー
ここでは、転職での内定辞退の基本とマナーをお伝えします。
【内定辞退はいつまで】
内定の連絡がきてからは一般的に2〜3日、長くても1週間で辞退するかにかかわらず返事するのがマナーです。
内定辞退の意思が固まっているのであれば2〜3日以内とはいわず、なるべく早く辞退することを伝えましょう。
一方、他の選考の結果を待っている場合でも、長くて1週間以内に内定辞退することがマナーです。
もし1週間以上かかりそうな場合は回答期限の延長を依頼することも可能ですが、企業によっては内定を取り消されてしまう可能性もあります。
なお、内定通知をもらう前にすでに入社する意思がない場合は、その時点で辞退連絡を申し出ましょう。
内定辞退の連絡は早ければ早いほど企業に迷惑もかからないため、入社しない意思が決まった時点で連絡してください。
【内定辞退の連絡方法】
内定辞退は直接伝えるのが望ましいですが、メールでの連絡でも問題ありません。
メールであれば、辞退の意思を伝えたことを証明するログを残すことができます。
ただし、メールで連絡するのは、内定承諾前の辞退連絡にとどめましょう。
直接伝える方法には、電話または企業に出向く方法があります。
電話だけでは後から「聞いていない」といったトラブルに発展する可能性もあるため、合わせてメールを送っておくことがおすすめです。
直接企業に出向いて伝える場合は、事前に電話かメールでアポを取っておくようにしましょう。
企業が選考にかけてくれた時間などに対する、お詫びの気持ちがしっかり伝わる方法で連絡してください。
【内定辞退の連絡の時間帯】
内定辞退の連絡は、辞退を決めたらその時点ですぐに連絡するのが理想的です。
しかし、連絡は必ず企業の営業日かつ就業時間内するのがマナーです。
そのため辞退を決めたのが深夜や休日だった場合、次の営業日の始業時間が最も早い連絡となります。
内定辞退を決めた時点ですぐに連絡することも大切ですが、連絡時間のマナーも守ることが大切です。
転職の内定辞退のよくある理由と伝え方
ここでは、転職の内定辞退によくある理由や伝え方をみていきます。
【よくある内定辞退理由】
転職における内定辞退の理由は、以下のようにさまざまです。
・他社での内定が決まった
・勤務地や給与などの条件に折り合いがつかなかった
・求人情報と実際の条件に齟齬があった
・家族に転職を反対された
・入社日が調整できなかった
・在職中の会社で引き止めにあった など
多くは個人的な理由であり、内定辞退にふさわしくない理由というものはありません。
転職は人生においても重要なタイミングであり、今後の人生・生活にも大きく影響するものです。
また企業からしても、本当に働きたいと思ってくれる人に入社してほしいはずです。
そのためいかなる辞退理由であっても、入社する意思がないのであれば内定辞退がベストな選択といえます。
【内定辞退の理由は詳しく伝えるべき？】
とはいえ、内定辞退の理由を詳しく伝えたくないという方もいるでしょう。
基本的に内定辞退の理由は形式的に伝えて問題ありません。
そのため「一身上の都合で」「諸事情により」「検討の結果」といったように伝えましょう。
理由によっては正直に伝えた結果、角が立ってしまう恐れがあります。
そのため、基本的には聞かれない限り詳しい理由は伝える必要はありません。
なお、内定辞退の連絡に対する返信で詳しい理由を聞かれる場合があります。
その場合は、答えられる範囲で回答しましょう。
ただし、企業への不平や不満、批判と捉えられるような内容は控えてください。
あくまで個人的な都合であることを強調すれば、相手に対して悪い印象を与えることも少ないでしょう。
どうしても答えにくい場合は、「申し訳ございませんが、お答えできません」と伝えて問題ありません。
いずれの理由にしても、「御社には魅力を感じていたのですが…」「最後までかなり検討したのですが…」といったような一言を添えると穏便に済ませやすくなります。
よくある質問
- 転職の内定辞退の電話が怖いです。怒られたり、損害賠償を請求されることはあるのでしょうか？
- 内定辞退は法律でも定められている権利であり、悪いことをしているわけではありません。
そのため損害賠償を請求されたり、法的に罰せられることはありません。
まれに担当者から小言を言われたり、脅迫じみたことを言われるケースもあるようですが、そうした会社に入社せずに済んだと前向きに捉えましょう。
企業にとって内定辞退は珍しいことではないため、基本的にはスムーズに受け入れてもらえます。
内定辞退の電話が怖いからと連絡を先延ばしにしていると企業にも迷惑がかかってしまうため、内定辞退を決めたらすぐに誠意ある態度で連絡しましょう。 - 給与を理由に内定辞退するのはアリですか？
- 内定後に提示された給与が低い、求人票に記載されていた給与と明らかに違うなどする場合、給与を理由に内定辞退するのはアリです。
企業側も給与を理由に内定を辞退される可能性がある点は理解しています。
ただし、他の条件や中長期的な給与アップも踏まえて、しっかり考えてから答えを出すことをおすすめします。
また給与を辞退理由にしないためにも、面接の中で希望年収を伝える、内定後のタイミングで給与交渉することもポイントです。
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転職での内定辞退のメール・電話例文
ここでは、転職で内定辞退を連絡する際のメール・電話例文をご紹介します。
例文を参考に、お詫びと感謝の気持ち、そして誠意が伝わる連絡を心がけましょう。
【内定辞退のメール例文】
件名：内定辞退のご連絡【名前】
株式会社○○
人事部 採用担当者 ○○様
お世話になっております。
○○です。
先日内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。
大変申し訳ございませんが、検討の結果、内定を辞退させていただきたくご連絡差し上げました。
貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、このような結果となり、誠に申し訳ございません。
また本来なら直接伺ってお伝えしなければならないところですが、メールでのご連絡となりましたこと、重ねておわび申し上げます。
○○様をはじめ、採用に関わってくださった皆様には心より感謝しております。
末筆ながら、貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。
------------------------------
○○ ○○（フルネーム）
〒XXX-XXX
（住所）
電話：000-000-000
メール：xxxxxx @xxx.com
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【内定辞退の電話例文】
①あなた「お世話になっております。
先日内定をいただきました、○○（フルネーム）と申します。
人事部の○○様はご在席でしょうか？」
（担当者が出る）
②あなた「お世話になっております。
○○（フルネーム）と申します。
この度は内定をいただき、誠にありがとうございます。
大変申し訳ございませんが、検討の結果、今回の内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。」
人事「差し支えなければ、辞退の理由を教えてもらえますか？」
③あなた「同時期に選考受けていた他社から内定の連絡をいただき、慎重に検討した結果そちらの内定を受けたためです。」
人事「残念ですが、承知いたしました。」
④あなた「貴重なお時間をいただいたにもかかわらず、このような結果となり誠に申し訳ございません。
また本来ならば直接お伺いしてお伝えするべきところですが、取り急ぎお電話でのご連絡となり大変申し訳ございません。
後ほど、改めてメールでもお詫びを伝えさせていただきます。
何卒よろしくお願い申し上げます。」 -
転職で円満に内定辞退するためのポイント
最後に、円満に内定辞退するためのポイントをお伝えします。
【内定承諾後・研修後の辞退を避ける】
内定承諾後や研修後など、企業側が具体的な準備を進めている段階での内定辞退は避けるべきです。
内定承諾後は法的には辞退できますが、印象は良くありません。
また入社に向けて研修を受けた場合、研修費も発生しているため損害賠償などのトラブルに発展する可能性も0ではないでしょう。
円満に内定辞退するには、内定承諾前の早い段階で連絡することがポイントです。
【期日までに内定辞退の連絡をする】
内定辞退の連絡にかかわらず、期日までに返答することは社会人としてのマナーです。
辞退する・しない問わず、期日までに連絡しないだけで印象が悪くなってしまいます。
特に辞退することを決めているのであれば、期日よりも早めに連絡することを心がけましょう。
どうしても期限内に返答できそうにない場合は、理由も踏まえて期日の延長を早めに依頼することが大切です。
【最後まで丁寧かつ誠実に対応する】
内定辞退するからと、不誠実で適当な対応は厳禁です。
内定辞退した企業と、いつビジネス上で関わりを持つかわかりません。
また同じ業界の別企業に転職する場合、悪い評判が出回ってしまう可能性もあります。
企業も選考に時間をかけて対応してくれているため、お詫びと感謝の気持ちを持って、最後まで丁寧かつ誠実に対応することが大切です。
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