専門薬剤師の転職・求人|資格と仕事内容の詳細

専門薬剤師の求人・転職状況|資格と仕事内容について

近年、技術の進歩に伴い医療は高度化・複雑化しており、チーム医療が推進されています。
医療従事者の一員である薬剤師も、がん治療や感染制御など専門分野において、効果的な薬物治療を行うための知識や技能が求められるようになってきました。
このような背景から誕生したのが専門薬剤師です。専門薬剤師は、薬剤師資格を保有し一定の条件を満たすことで、資格を得られます。

専門薬剤師になると通常の薬剤師業務だけにとどまらず、ハイリスク医薬品の使用や最先端の薬物研究など、より専門性の高い分野で活躍できます。
特に急性期病院や研究機関に転職する場合は、採用時に有利になる可能性が高いです。
より高度な業務に携わりたい、転職の選択肢を増やしたいと考えている人は、
専門薬剤師資格の取得を検討しましょう。

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専門薬剤師とは|種類と仕事内容

専門薬剤師とは|種類と仕事内容
専門薬剤師とは、特定の専門領域において高度な薬物治療の知識と技能を持つ薬剤師のことです。
認定団体によってさまざまな種類がありますが、一般社団法人日本病院薬剤師会では以下の5種類が認められています。

【専門薬剤師の種類】
・がん専門薬剤師:抗がん剤の種類や量、組み合わせの検討、安全な取り扱い、緩和療法における薬剤の検討など
・感染制御専門薬剤師:病院内での感染症発生状況の分析・評価、感染制御に関するガイドラインの作成、消毒薬や抗菌薬の処方計画など
・精神科専門薬剤師:精神疾患治療薬の提案、患者さんへのアドバイス、薬物治療による社会復帰の支援など
・妊婦・授乳婦専門薬剤師:妊婦・授乳婦に対する薬学的評価、服薬カウンセリング、胎児や母乳に影響を及ぼす薬剤の研究など
・HIV感染症専門薬剤師:抗HIV薬の把握や提案、副作用やライフスタイルを考慮した服薬援助、HIV感染症の予防啓発など

このほか、日本腎臓病薬物療法学会の腎臓病薬物療法専門薬剤師や、日本医療薬学会の地域薬学ケア専門薬剤師などもあります。

専門薬剤師になるには

専門薬剤師になるには
専門薬剤師になるには、薬剤師資格を保有したうえで各認定団体が定める基準をクリアする必要があります。
詳細は団体により異なりますが、実務経験や研修、試験などの条件をクリアし「認定薬剤師」になり、専門領域での実績を積み「専門薬剤師」として認められるというのが大まかな流れです。

たとえば、日本病院薬剤師会が認定する専門薬剤師になるためには、
・薬剤師としての実務経験が5年以上であること
・定められた学会の会員であること
・指定の講習や実技研修を受けていること
・各領域の認定薬剤師試験に合格していること
などの条件を満たす必要があります。

そしてそのうえで専門領域の研究業績が認められると専門薬剤師になることができます。
専門薬剤師になるための条件は、認定団体や資格の種類によって異なるため、詳しくは各ホームページを確認しましょう。

専門薬剤師の年収

専門薬剤師の年収
厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、薬剤師の平均月収は約39万円、賞与は89万円ほどです。
これらから算出すると、平均年収はだいたい557万円です。
専門薬剤師は、高度な知識と技能を持っており専門的な業務に携われる分、一般薬剤師よりも年収アップすることが期待できます。
しかし、専門薬剤師だからといって大幅に給料が上がるというわけではありません。専門薬剤師になると働く場所や仕事内容の選択肢が増えたり採用時に有利になったりするため、転職によって年収を上げやすくなるというメリットがあります。
資格があることで年収が変わるというよりは、スキルが高いことで年収アップが見込めるというイメージです。

専門薬剤師の仕事体験談

専門薬剤師の転職体験談:なってよかったこと

専門薬剤師の転職体験談:なってよかったこと
(30代 男性)

がん専門薬剤師になってよかったことは、抗がん剤治療を通して患者さんの支えになれる点です。
医療の進歩により昨今では薬物治療がメインとなっていますが、抗がん剤による副作用が負担になるケースも少なくありません。
副作用の症状やがんの進行具合は患者さんによって異なるので、患者さんや家族のカウンセリングをしながら対処するように心がけています。

専門薬剤師の転職体験談:なってよかったこと

専門薬剤師の転職体験談:なってよかったこと
(40代 女性)

妊婦・授乳婦専門薬剤師になって、収入面では有利になったと感じています。
毎月の資格手当はもちろん、より専門的な業務を行うようになった分昇給しやすくなりました。
また、今後転職することになっても、専門薬剤師の肩書きと経験があれば選択肢が増えるので安心材料になります。

専門薬剤師の転職体験談:大変だったこと

専門薬剤師の転職体験談:大変だったこと
(50代 男性)

専門薬剤師になるためには、実務経験を積むことはもちろん研究活動や膨大な勉強が必要です。
また、医療や薬学の分野は日々進歩しているため、専門薬剤師になった後も新しい情報を取り入れ続けなければなりません。
薬剤治療のエキスパートになれるのは誇らしいですが、その分勉強量が多くて大変だと感じることもあります。

よくある質問

専門薬剤師と認定薬剤師の違いを教えてください。
A. 専門薬剤師と認定薬剤師は、どちらも特定の専門知識や技能を持つ薬剤師です。
領域によって、認定薬剤師の上位資格が専門薬剤師であるものや認定薬剤師しかないもの、専門薬剤師しかないものなど、資格の位置づけやハードルの高さはさまざまです。
そのため、明確な定義の違いはなく、単純な比較はできません。
それぞれの違いを知りたい場合は、認定団体のホームページで各領域の専門薬剤師・認定薬剤師制度を確認しましょう。
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専門薬剤師の難易度はどれくらいですか?
A. 専門薬剤師になる条件は、認定団体や領域によって異なるため、一概に難易度がどれくらいとは言えません。
ただし、薬剤師として一定の実務経験を積んだうえで研修や試験、研究活動などの条件をクリアし、実績を認められなければならないため、簡単に取れる資格ではないでしょう。
また、専門薬剤師になった後も努力を続け資格を更新しなければなりません。
一定の期間を要し常に勉強し続けるという意味では、どの専門薬剤師も難易度は高いと言えます。

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