産業保健師とは?仕事内容や求人・転職事情
産業保健師とは|求人・転職状況や未経験での就職について
保健師の中で、産業保健師への転職は最も難易度が高い傾向にあります。
平成30年に厚生労働省が発表した「衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」によると、行政保健師が全体の約56%で最も多いのに対して、産業保健師は保健師全体の6%しかいないことがわかっています。
産業保健師の正社員求人の多くは、産業保健師の経験があり、かつ臨床経験者であることが応募条件としてみられます。
未経験の方が産業保健師への転職を考えている場合、雇用形態にこだわらず契約社員などで産業保健師としての経験を積むことが正社員採用の近道になることもあります。
ただ、未経験可の求人募集もあるので、常にアンテナを立てておきましょう。
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保健師とは?求人・転職事情|仕事内容や資格を徹底解説!
産業保健師とは
「働き方改革」の一環として、業務が増えた産業医と企業の人事労務担当の負担を減らすために、厚生労働省は「チームとして産業保健をすすめていく」ことを推奨しています。
取り組みとしては、産業医が担っていた業務のうち、医師資格が必要ない業務を産業保健師に分担することが行われています。
産業保健師の仕事内容
日々の健康に影響する生活習慣病の対策や各種健康診断などはもちろん、近年ではメンタルヘルス対策も実施する傾向にあります。
産業領域では、労働者が抱える多くの健康問題に向き合うことが求められ、また労働者の家族への支援という役割を担うこともあります。
さらに産業医や人事部などとの連携・調整も産業保健師の欠かせない仕事です。
産業保健師の主な業務内容
各種健康診断と事後管理/健康相談保健指導/メンタルヘルス対策/生活習慣病対策/健康増進活動 など
産業保健師になるには
選考フローは企業によっては、まず書類選考があり通過するとWebテスト、面接と進みます。
採用担当者に好印象を与えられるように、志望動機や自己PRをしっかりと準備しておきましょう。
産業保健に関する知識も面接では問われることが多いので、面接前に一度知識の確認をしましょう。
産業保健師の仕事体験談
産業保健師で働いてよかったこと
(20代 女性)
「働いてよかったことは、能動的に行動を起こしたことに対して感謝をされることです。
前職では、医師に言われたことを行うことが主な業務でしたが、産業保健師になってからは自社に必要なものを考えて、企画して開催することもできます。
以前開催した『心のケア』のセミナーに参加した人からは『自分との付き合い方が学べた』後、自身で企画したものに対してダイレクトに声が返ってくるので、役に立っていることを実感できます。」
産業保健師で働いてよかったこと
(30代 女性)
「行政保健師として勤めた後、産業保健師に転職しました。
行政保健師の頃との違いは「こころのケア」がより必要となったことです。
メンタルヘルスに力を入れる会社も多く、従業員の健康管理だけでなく、悩みを聞く機会も増えました。
悩みを聞くだけでも「心が軽くなった、相談に来て本当によかった」と言ってもらえたときには、とてもやりがいを感じます。」
産業保健師で働いて大変だったこと
(30代 女性)
「産業保健師一人が担当する職員が多いことです。社員が500人で保健師は私1人なので、社員全員が私の担当となります。インフルエンザの時期は、職員の家族の健康状態も確認する必要があり、とても忙しいです。また、看護師時代よりもパソコンを使うことが増えました。産業保健師に転職をする方は、ここで最初につまずく人が多いと思います。」
よくある質問
- 産業保健師をしていて辛かったことはありますか?
- 業務に慣れるまでが辛いという方も多いようです。
看護師のように教育制度がそこまで整っていることは少ないので、自身で学はなければなりません。
保健師としては新人でも、相談に来る人からすれば専門家です。
どんな質問でも答えられるように業務外で常に勉強をしているという方も中にはいるようです。 - 産業保健師の給料はどのくらいですか?
- 所属する企業の規模によって変わりますが、産業保健師未経験者の場合は年収320~500万円ほどと言われています。
経験者かどうか、企業の規模はどの程度かでも給料は大きく異なります。あくまで目安として考えましょう。
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産業保健師にあると良い資格やスキル
もっていると転職で有利になる可能性がある資格をご紹介いたします。
も人の募集に50人以上集まるといわれる産業保健師。採用担当者に印象付けられるように、仕事に役に立つ資格を取ることは大切です。
産業カウンセラー
相手の話を聞くだけでなく、現場で行動を起こせる知識を実務レベルでもっていることを証明する資格です。
資格を取るには、まず試験の受験資格を得る必要があります。方法は2つあり、1つは日本産業カウンセラー協会が行う養成講座を修了することです。
もう1つは大学で心理学関連の学部を卒業しており、日本産業カウンセラー協会がしてする科目の単位を取得している場合です。このどちらかで、受験資格を取得後、学科と実技試験に合格すると産業カウンセラーの資格が取れます。合格率は70%を推移しています。
民間企業で働く職員はストレスを感じていることが多く、心に悩みを抱えている方が多いので産業カウンセラーの資格は選考で役に立つと言えます
PCスキル
産業保健師に転職してデスクワークの多さに戸惑った方は多いです。
基本的な操作スキルを身に着けておきたいツールはWord、Excel、PowerPointのオフィス系ソフト3つです。
これらは産業保健師の業務でよく使うので必須です。
オフィス系ソフトを用いた実務経験があれば良いですが、ない場合には今勉強している姿勢を示しましょう。
語学力(英語)
英語を話すことができると、外資系・日系企業の選考で有利に働きます。
TOEICは日系企業の場合600点~800点をとっておくと優遇される傾向にあります。
外資系の場合800点以上が必要になります。TOEICは一度で高得点を取るのは難しいので、準備ができたら積極的に受験しましょう。 -
産業保健師の将来性について
産業保健師の将来性は良いと言えます。多くの企業が職員の健康促進に関して取り組んでおり、産業保健師は年々増加しています。
また増えすぎた産業医の仕事を、保健師の範囲内で産業保健師に振り分けるタスクシフトの流れが生まれており、今後も産業保健師の需要は増えてくると考えられています。 -
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この記事の監修・著者プロフィール(株式会社クリエイト Webマーケティング担当)
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