エッセンシャルワーカーとはどんな意味か|職種別の求人・転職情報
エッセンシャルワーカーとは?意味・職種の定義を徹底解説!
<注目を集めるエッセンシャルワーカーとは?>
近年では東京オリンピックの開会式で聖火リレーの最終点火者の前に医療従事者の方が担当したこともあり、エッセンシャルワーカーという言葉に注目が集まりました。
2022年1月には全国で新型コロナウイルス(オミクロン株)の感染者が急増し、生活を支える仕事をしている方達が働けなくなる状況が発生し、エッセンシャルワーカーに注目が集まっています。
(最新情報では、濃厚接触者の隔離期間・待機期間を10日から7日へ。エッセンシャルワーカーについては最短5日と変更されました)
日本で一般的に知られるようになったキッカケとしては、2021年4月15日、東京都の小池百合子都知事の新型コロナ感染者に関する記者会見が大きかったでしょう。
「毎日300万人が通勤や通学で都内との往来がある。特に都外に住む皆さんは、エッセンシャルワーカーなど、どうしても出勤が必要な人以外は、可能なかぎり東京に来ないでください」と呼びかけたことで注目されました。
このニュースを見て、「エッセンシャルワーカーとは何か?」「定義は?」「具体的どのような職種・職業・仕事内容なんだろう?」「エッセンシャルワーカーとはどういう意味なんだろう?」と疑問を感じた方もいるのではないでしょうか。
この記事では、エッセンシャルワーカーの定義について詳しく解説していきます。
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コロナ禍で変化していく呼び方/エッセンシャルワーカーとして働く方への敬意・感謝を込めて
実際に感染者や感染が疑われる方と接触する医療従事者の方、身体接触のある介護に携わる方等、様々な場面で「必要不可欠な仕事」があります。
そういった「感染リスクがある中でも、私達の生活を維持するために現場で働き続けなくてはいけない方々」への感謝・敬意を込めて「エッセンシャルワーカー」という名称が使われるようになりました。
(英語で「essential worker」は「essential(必要不可欠な)」と「worker(労働者)」を組み合わせた言葉)
日本でも緊急事態宣言が発出され、テレワーク・リモートワークと呼ばれる在宅勤務が推奨されました。しかし、世の中には「在宅での仕事が不可能な仕事」が多数存在しています。
以前はブルーカラー(現場で働く肉体労働者)/ホワイトカラー(オフィス内業務)といった名称で分けて呼ばれる場合もありましたが、多くの人と接する業務に携わる方々は常に感染リスクを背負うことになります。
そういった中でも私達の生活を守るために働き続けている方達への感謝・敬意を込めて、呼び名が変化していきました。
世界各国の首脳がエッセンシャルワーカーに相次いで敬意を表したこともあり、注目されるようになりました。
また、東京オリンピックの開会式でもエッセンシャルワーカーの方が担当される場面があり、より知られるようになりました。
よくある質問
- エッセンシャルワーカーの定義とは?|どのような職業・仕事内容ですか?
- <エッセンシャルワーカーの定義>
特定の仕事内容を指し示す言葉ではなく、日々の生活を維持していくために新型コロナの感染リスクを感じながら現場で働き続けてくれている職業の方の総称です。
例えば医師・看護師に代表される「医療従事者」、運送・配送に携わる「ドライバー」、市役所(公務員)に勤める方や保健所に勤める保健師・生活相談や介護・福祉等の分野で働く方々、スーパー等の食料品店で働く店員の方、保育士や学校教員、電気・ガス・水道整備やゴミ収集に携わる方達など、社会インフラに関係するような職業・仕事が含まれると考えていいでしょう。
※沖縄県の対象業種(県の公式サイトより)
エッセンシャルワーカーに該当する職業を以下のように定義しています。
→電力やガス、水道といった生活インフラや医療・福祉全般、スーパーや金融サービスなど。
<エッセンシャルワーカーではない仕事は?>
エッセンシャルワーカーではない仕事で代表的なのは、事務などのオフィスワークに代表される仕事・職種です。
もちろん扱う商材によっては「これは社会生活に必要な仕事」という場合も考えられますが、一般論として基準に挙げられるのは「オフィスワークが可能か不可能か」や「テレワークが可能か/不可能か」という分類方法。
その考え方でいくと、「エッセンシャルワーカーではない仕事」に該当しそうなのは・・・
宣伝に該当する仕事、マーケティング関連・デザイン等の仕事も該当するでしょう。SE・プログラマーなどのシステム開発関連の仕事は、何を扱っているかで変わってくる可能性もあるため、一概には言えません。
(例えば、社会インフラのシステム構築をしているSEの方であれば該当すると言えるかもしれませんが、ソーシャルゲームのシステム開発者であれば該当しないでしょう)
※美容師などは判断に迷う職種の1つ。テレワークはできませんが、必要としている方がいます。しかし、最初の緊急事態宣言の休業要請の時もそうでしたが、セルフカットをする方が増え、一時的であれば美容院・理髪店がお休みでも何とか凌ぐことができたため、地域によって判断が分かれる職種かもしれません。 - エッセンシャルワーカーの代表的な職種一覧・求人とは?
- どの職種をエッセンシャルワーカーと定義するのかは、地方自治体によっても異なる場合があり、明確に「この職種は必ず該当します」と言えません。
ただ、一般的に社会生活に必須の仕事が該当すると考えられ、主に以下のような職種が該当すると考えていいでしょう。
【医療・看護の分野】看護師・医師・薬剤師・保健師、等
代表的な職種がこの「医療従事者」の方々でしょう。コロナ禍において最前線で働く医師や看護師の方々は、常に感染リスクが伴う状況です。緊張感を持ちながら日々の業務に取り組んでくれている医師・看護師・薬剤師に代表される医療従事者の方々は、エッセンシャルワーカーの代表的な職種と言えるでしょう。
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特に、保健師の方は多忙を極める保健所での勤務が多く、最前線で働く職種の1つです。
保健師とは?保健師の転職・求人募集|仕事内容や資格を解説
【介護・福祉】
介護や福祉の仕事も代表的な職種の1つです。新型コロナの感染対策として「3密を避ける」ことは当然ですが、介護の仕事では人との接触が必ず発生します。介護を受ける方との「接触を避ける」ことは不可能でしょう。
重症化リスクの高い高齢者の方も多く、自分自身が感染するリスクもありますし、相手を感染させてしまうリスクも伴います。
介護サービスを受ける方、そしてその家族にとっても重要な役割を担っている職種・職業と言えます。
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【運送・物流】
全国に荷物を届けるドライバーの方や電車・バス等の公共交通機関の業務に携わる方も、エッセンシャルワーカーに該当します。
コロナ禍において需要が高まったのは通販サイトでの購入です。外出制限の中で利用者が急増し、ドライバー不足と言われています。
私達が通販サイトや宅配サービス等を利用できるのも、運送・物流の仕事に携わる方々がいるからこそ。私達の生活に必要不可欠な仕事の1つです。
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【販売員】
生活に身近なスーパーやコンビニ・ドラッグストア等で働く販売員・従業員の方々もエッセンシャルワーカーに該当します。私達が日々生活していく上で必ず必要となる衣食住に関わるサービスは、実際に多くの顧客と接する機会があり、感染リスクが生じます。
私達の生活において必要不可欠な存在であり、身近なエッセンシャルワーカーと言えるのではないでしょうか。
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【その他】
他にも電気・ガス・水道のような社会インフラに直結する仕事。消防・警察・役所などを含めた行政サービス。通信インフラや廃棄物収集(ゴミ収集)、農林/漁業も考えられます。
また、地域特性などに影響を受ける仕事もあるでしょうから、全国で共通した定義を設けるのは難しいでしょう。 - エッセンシャルワーカーの意味・英語とは?
- 英語表記は「essential worker」。
エッセンシャルワーカーの意味とは、人々の生活にとって必要不可欠な労働者のことを表す言葉です。
「必要不可欠な」を意味する英語「essential」
「労働者」を意味する英語「worker」
この2つを組み合わせて生まれました。
最近では新型コロナウイルス関連のニュースでよく聞かれるようになった言葉で、世界中で使われています。
特にオミクロン株の感染拡大により、医療従事者の方が濃厚接触者になってしまい働けなくなる状況が増えてきたことで、報道でも使われる機会が増加中です。 - エッセンシャルワーカーが抱える問題点(最低賃金や感染リスク)給与は高い?低い?
- 大きく分けると「感染リスク」と「待遇(給与や休日休暇、等)」の2つあります。
【新型コロナの感染リスク】
テレワーク・リモートワークができない仕事である以上、人との接触が発生しやすくなります。不特定多数の方との接点が増えますし、職種・仕事内容によっては感染者の看護が必要になる場合もあります。状況によっては3密に近い状態も生まれてしまう為、その他の仕事と比較して感染リスクの高さが問題になっています。
ワクチン接種が進んでいくことで、こういったリスクをできる限り軽減していくことが求められています。
【待遇(給与や休日休暇)最低賃金の引上げについて】
新型コロナの蔓延により、エッセンシャルワーカーの精神的負担は増加しています。
労働組合は、コロナ禍で社会生活を支えている「エッセンシャルワーカー」の待遇の改善を訴えており、大幅な最低賃金引き上げが必要だと主張しています。
(2021年7月現在の全国平均時給は902円。政府は全国平均で1,000円を目標にしている)
しかし、企業側はコロナ禍による経営状況悪化のため、給与を上げることが難しい状況になっており、労働組合の希望通りには決まりにくい状況です。
また、保健所の保健師や各種対応にあたる公務員に代表されるように、勤務時間・残業時間の長さや労働環境が問題になり、ニュースになる場合も出てきました。
「新型コロナ感染者を受け入れている病院」という事で風評被害につながり、病院経営が悪化して賞与が減る等の問題も発生しています。
しかし、医療従事者の方への支援・募金等も増えてきており、状況改善に向けて社会全体で取り組む動きも始まっています。 - エッセンシャルワーカーの求人は増えていくのか?転職業界として今後・将来性
- まず、コロナ禍においても「必ず現場で働かなくてはいけない必要な仕事」が多数あり、多少の増減はあっても「無くならない仕事」が多数あります。
例えばスーパーや小売店等の店舗販売員等は通販サイトが拡大していけば多少減るかもしれませんが、全ての方が通販サイトで買い物をするわけではありませんので、残ります。
そして、通販サイトが拡大していけば、運搬するための運送業も人手が必要になります。
元々ドライバーは人材不足と言われていたので、運送業の求人は一定数必ずあると考えて良いでしょう。子育て世帯が働く上で、保育士も重要な仕事です。
同様に、看護師や薬剤師に代表される医療系の求人、介護施設で働く介護士等の求人も引き続き多く掲載されると予想されています。転職を考える場合、こういった業界であれば人材不足の場合が多く、比較的転職しやすいと考えられます。
特に看護師や医師に代表される医療従事者の方や介護士の職種・職業は、エッセンシャルワーカーとして求人数は多い状況が続くでしょう。
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エッセンシャルワーカーは濃厚接触者の自宅待機期間を短縮(最短5日)
厚生労働省より「新型コロナの変異株/オミクロン株の感染拡大地域については、濃厚接触者の隔離・待機期間を14日から10日に短縮する。命や暮らしを守るエッセンシャルワーカーは検査の陰性などを条件に最短で6日に短縮できる」と発表がありました。
※その後、2022年1月28日に最短5日に短縮すると発表がありました。(2回の検査が必要)
【エッセンシャルワーカーの待機・隔離期間の短縮条件】(まだ細かい短縮条件が発表されていないため、後日更新予定)
・PCR検査/抗原検査で4日目・5日目に陰性であること
・症状がないこと
上記を満たしていれば最短5日での隔離期間の解除が可能になりました。
※濃厚接触者の定義については、こちらの記事で詳しく解説しています。
濃厚接触者の定義とは?隔離期間や職場でオミクロン株感染者が出た場合の対処法
【課題】
社会生活・社会活動を守るためにエッセンシャルワーカーに対する特例措置のような形で「濃厚接触者の待期期間・隔離期間を短縮」と、なっています。
しかし、今までの定義であれば濃厚接触者だった状態で働きに行くことは精神的な負担に繋がります。
「ひょっとしたら、自分自身も感染したかもしれない。出勤することで周りの人を感染させてしまうのではないか?クラスターになってしまうのではないか?」と不安に感じる方もいるでしょう。
「人手が足りないから濃厚接触者を早く働けるようにする」というのは人材確保の意味では重要なことではあるのですが、実際に短縮され不安を抱えながら職場に戻る方への配慮は必要になってくるでしょう。 -
転職活動前にチェック!仕事探しに役立つビジネス用語の記事
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この記事の監修・著者プロフィール(株式会社クリエイト Webマーケティング担当)
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