ボイラー技士とは？転職や求人応募に役立つ仕事内容や資格、ボイラー整備士との違いを解説

ボイラー技士とは、ボイラーの管理・点検・工事や修繕などを行う技術者のことです。
労働安全衛生法に基づく国家資格が必要な仕事であり、取得した資格の種類によって定められた範囲内のボイラーを取り扱えます。
主な仕事内容は、ビルや商業施設、工場などの機械や給湯設備が不具合なく稼働するための保守・点検です。
適当な作業は大きな事故につながる可能性があるため、些細な異常も見逃さずに、適切な対処が必要とされる責任感が必要な仕事です。

ボイラー技士には主に以下の3種類の資格があります。

・2級ボイラー技士
・1級ボイラー技士
・特級ボイラー技士

順に難しくなっており、ビルや商業施設、工場などにある大型ボイラーは必ず資格が必要です。
資格の階級によって、対応できる伝熱面積や難易度や合格基準が異なるので、どのような違いがあるのか見ていきましょう。

【2級ボイラー技士】
2級ボイラー技士は、伝熱面積25平方メートル未満のボイラーに対応できる資格です。
比較的小規模の病院や工場、ショッピングセンターやオフィスビルなど、多くの場所に設置されているため、活躍の場はたくさんあります。
2級ボイラー技士の試験合格率は、おおよそ50パーセント前後で難易度は中級程度とされています。
1級ボイラー技士試験の受験資格になるためボイラー技士としてのステップアップに重要な資格といえるでしょう。

【1級ボイラー技士】
1級ボイラー技士は、伝熱面積25平方メートル以上500平方メートル未満に対応できる資格です。
2級と同様で多くの場所に設置されており、小規模はもちろん中規模の施設にあるボイラー対応ができるため、さらに活躍の場が広がるでしょう。
1級ボイラー技士の試験は、2級の免許を持っていることが受験資格になっています。
基礎知識がある人が受験しているため、おおよそ50パーセント前後の合格率で難易度は中級程度です。
しかし、基礎知識があって50パーセント程度なので、対策は十分に行ったうえで試験に臨見ましょう。

【特級ボイラー技士】
特級ボイラー技士は、全ての規模のボイラーに対応できる資格で、ボイラー技士資格の中で、最高位になります。
大規模な施設のボイラーを扱えるので、需要が高く転職においても有利になるといえるでしょう。
特級ボイラー技士試験合格率は、おおよそ19パーセント程度といわれており、難易度は上級といえます。
2級・1級はマークシートのみの試験ですが、特級はマークシートに加え記述の問題もあるため、難易度が上がっています。
しかし、特級ボイラー技士の資格を取得できれば、年齢にとらわれず活躍できるので安定したキャリアプランを得られるでしょう。

ボイラー技士になるには、主に3つの方法があります。
また、1級と特級に関しては実務経験が必要です。
詳しくみていきましょう。

【学校に通って学ぶ】
設備や工学が学べる大学や専門学校で、ボイラー技士になるために必要な知識や技能を学ぶことができ、資格取得や就職までサポートがあることが多いです。
また、専門学科を選ぶと、1年以上の実地修習が必要ですが、1級や特級の受験資格も得られます。

【通信教育で学ぶ】
大学や専門学校に通う時間や費用をかけることができない人におすすめなのが、通信教育です。
合格に必要な基本的知識を学ぶことができ、費用もリーズナブルなため、2級からスタートしようと考えている人はメリットが多いでしょう。

【実務経験で学ぶ】
1級と特級の試験には、受験資格に実務経験が必要です。
1級は1年以上、特級は2年以上の実務経験が必要となり、ボイラーの取扱い応用力を養うためにも重要です。
実務は資格取得者が指導に入るため、実務が不十分と判断された場合は追加指導が行われるなど難易度は高くなります。