結婚を機に転職するのはあり？なし？転職先の選び方や成功のポイント
結婚を機に転職するのはあり？なし？転職先の選び方や成功のポイント
男女ともに、結婚は大きなライフイベントです。
特に女性は結婚により、パートナーの仕事に合わせた転居や妊娠、出産といったライフイベントも発生することから、仕事にも大きく影響が出ます。
男性も家庭との両立や将来の養育費を考えると、現在の働き方を見直さなければならない方もいるでしょう。
このように仕事に影響を与える結婚ですが、結婚を機にする転職するのはありなのでしょうか。
今回は結婚による転職状況やメリット・デメリット、転職先の選び方や成功のポイントなど気になるポイントを詳しくお伝えします。
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結婚を理由に転職する人の割合
下記は厚生労働省「令和2年雇用動向調査」における、年齢別にみた男女の結婚による転職割合です。
▼女性
・20〜24歳：1.3%
・25〜29歳：6.5%
・30〜34歳：6.7%
・35〜39歳：4.3%
・40〜44歳：1.9%
・45〜49歳：0.3%
▼男性
・20〜24歳：1.3%
・25〜29歳：1.4%
・30〜34歳：0.6%
・35〜39歳：0.1%
・40〜44歳：0.0%
・45〜49歳：0.2%
女性より割合は少ないものの、結婚を理由に転職する男性もいます。
女性は25〜34歳がピークとなり、35歳以降は徐々に減少。
ひとくちに結婚が理由といっても、育休・産休を取ることが難しい職場であるため継続的に働くのが難しい、転居により辞めざるを得ないなど直接的な理由はさまざまです。
女性が結婚を理由に転職するメリット・デメリット
結婚時点で妊娠していなくとも、将来的に子供を望むのであれば現在の働き方では難しいケースも出てきます。
とはいえ、結婚を機に転職すべきかは迷いどころでもあります。
ここでは、結婚を機に転職するメリット・デメリットをみていきます。
【結婚を機に転職するメリット】
結婚を機に転職するメリットは、寿退職として円満に会社を辞められることです。
結婚に関係なくちょうど転職を考えていた場合、詮索されずに転職しやすい点はメリットといえます。
そのほか、結婚を機に転職するメリットは結婚前と後で異なります。
▼結婚前に転職するメリット
・選べる仕事の幅が増える
・結婚後の新生活前に新しい仕事や職場に慣れることができる
・育休産休が取りやすくなる
▼結婚後に転職するメリット
・結婚後の生活に合わせた転職先が選べる
女性はどうしてもライフイベントが仕事に影響が出やすい点で、未婚女性の方が採用に有利になりやすい傾向にあります。
もちろん将来的にライフイベントが発生する可能性は前提として、転職後すぐに仕事の融通が利くかという点でチェックされます。
また将来的に育休・産休の取得を視野に入れているのであれば、妊娠・出産までの期間が長くなる結婚前にメリットがあります。
なぜなら、育休・産休は基本的に1年以上勤務しないと取得できないからです。
そして結婚で迎える新生活は、良くも悪くもストレスが溜まってしまうものです。
同時に仕事も新しくすると、多忙でストレスも溜まりやすくなってしまいます。
一方、結婚後の転職は結婚生活との両立に適した条件で転職先が選べる点はメリットです。
【結婚を機に転職するデメリット】
同じく、結婚前と後の転職によるデメリットをみていきます。
▼結婚前に転職するデメリット
・結婚後の生活が予定と違った・変わった場合、転職先が条件に合わない可能性がある
・転職後すぐに妊娠・出産しにくい
▼結婚後に転職するデメリット
・採用に不利になる可能性がある
・転職活動の時間が思うように確保できない
・すぐに育休が取れない
転職前に予定・予想していた結婚生活が必ずしも実現するとは限らないため、その点を軸に転職先を決めていた場合は修正するためにお金や労力がかかってしまう可能性があります。
最悪のケースでは、また転職が必要になることも。
転職も結婚と同じく大きなライフイベントであるため、結婚後の生活が予測できない場合は落ち着いてからの転職が賢明かもしれません。
一方、結婚後の転職の最大のデメリットは、未婚女性よりも採用に不利になる可能性がある点です。
家庭があることで未婚女性よりも仕事の融通が利かない、妊娠・出産を機にすぐに辞めてしまうのではなどネガティブなイメージを持たれてしまうことも。
しかし職業安定法や男女雇用機会均等法では面接で結婚や出産などを質問することが禁じられているため、プライベートに踏み込んできた質問をしてくる企業はむしろ考え直した方が良いでしょう。
また転職後1年以内で妊娠・出産があると、すぐに育休・産休が取れないケースもある点は要注意です。
【男女別】転職は結婚前と結婚後どっちが良い？
結論、結婚の前と後どちらが良いかは人によって異なります。
そのためここで紹介する内容は、自分のベストタイミングを考える上での参考としてください。
【女性の転職】
女性の転職は、結婚1年前がおすすめです。
結婚後の転職は、同じ採用に未婚女性がいると不利になってしまう可能性が否めないため、少しでも条件や希望に合う企業からの採用率を上げたいのであれば結婚前が良いでしょう。
また結婚前に転職し仕事や職場に慣れておけば、結婚後の新生活に集中でき、かつ将来的に育休・産休も取得しやすくなります。
また結婚後すぐに結婚式準備を控えている場合、結婚式準備と転職活動の平行も難しいことが多いため、その点でも結婚前はおすすめといえます。
【男性の転職】
男性も、結婚前の転職がおすすめです。
結婚前に転職することで、結婚後に落ち着いた生活を送れます。
また、異業種への転職の場合であれば、結婚前に仕事や収入も安定させられるでしょう。
結婚後は何かと支出が増えるため、結婚後の転職で収入が不安定になってしまうと生活に影響が出てしまう可能性があります。
なかには結婚後の転職はパートナーから反対されることもあるため、その点でも結婚前がおすすめです。
一方、結婚を機に車や家のような大きな買い物を検討している場合、ローンを組んでからの転職がおすすめです。
なぜならローン審査には勤続年数の項目があり、勤続年数が多いほど審査が通りやすくなるからです。
男性は女性ほど結婚が転職に影響しませんが、パートナーとしっかり話し合うことが大切です。
結婚の仕事体験談
結婚における転職体験談：転職してよかったこと
（30代 女性）
在籍中に結婚を迎えた会社は、女性の既婚者の先輩や相談できる相手がいませんでした。
それでも仕事を続けるつもりでいましたが、徐々に大きな仕事から外されるようになり不本意ながら退職を決意。
その後の転職活動では結婚生活や将来的な育児も考えて優先順位を決め、結果的に条件に合う会社へ転職できました。
所属チームは全員既婚者でお子さんがおり、いずれ出産を迎えても事情を理解してくれる社風です。
残念ながら年収は下がりましたが、家族を大切にしながらスキルも発揮できる環境に満足しています。
結婚における転職体験談：転職してよかったこと
（20代 男性）
付き合っている時から結婚を意識していましたが、通勤時間や仕事内容などに悩んでおり、自分の生活が安定しないうちはプロポーズできないでいました。
その後同棲を始め強く結婚を意識したことで転職に踏み切り、結果的に前職より自分の環境が落ち着き、将来についてしっかり考えられるようになりました。
転職先の企業にもはっきりと「結婚を意識しての転職」と伝えました。
結婚における転職体験談：転職して大変だったこと
（30代 男性）
元々違うことにチャレンジしたいという気持ちがあり、加えて家庭のために年収が伸ばせるところに転職したく、結婚を機に転職しました。
しかし転職して1年間は成果を出すのに必死で忙しく、家に帰れないこともしばしば。
妻からは「もっと早く帰れないの？」と責められることもあり大変でした。
よくある質問
- 転職の面接で、結婚のことを正直に話すと不利になりますか？
- 男性は転職時に結婚のことを話しても「家族のために頑張れる人」など、良いアピールになるでしょう。
ただし、結婚により妊娠・出産などのライフイベントが発生する女性は、結婚のことを正直に話すと不利になってしまうというリスクも。
しかし結婚のことを正直に話した結果、採用が難しいと判断する会社はこちらから辞退しても良いといえます。
現在は育休・産休の取得に力を入れていたり、時短勤務を推奨しているなど、柔軟な働き方を取り入れて女性を積極的に採用している会社も多くあります。
大切なのはただ採用されるだけでなく、条件に合った企業に採用されるかです。
そのため正直に伝えて不利になったとしても落ち込まず、伝えた結果採用してくれる会社を探す方が将来的にも長く働き続けられます。 - 転職したばかりで結婚するのは良くないでしょうか？
- 転職したばかりで結婚するのは、問題ありません。
ただし、女性の場合、会社から転職後すぐに育休・産休を取るかという点で不安視されるケースがあります。
すぐに子供を授かりたいといったことを考えていないのであれば、事前にはっきりと結婚することと同時にしばらくは仕事に専念すると伝えておけば、会社側の懸念も払拭されるでしょう。
転職したばかりでは育休・産休に限らず、長期休暇が取りにくいケースがある点も理解した上で転職と結婚のタイミングを見極めましょう。
-
結婚を理由に転職する際の転職先を選ぶポイント
ここでは結婚を理由に転職する方に向けて、転職先を選ぶポイントを男女別にご紹介します。
【女性が転職先を選ぶポイント】
結婚を理由に転職する場合、将来的な出産や育児、家庭との両立を視野に入れて転職先を選ぶことがポイントです。
転職先を選ぶ際にチェックすべきポイントは、以下の通りです。
・職場の女性の多さ
・育休産休の取得・復帰実績
・残業や出張、転勤の有無、多さ
・時短勤務やリモートワーク、フレックス制度の有無
育児や家庭と両立しながら働くには、上記ポイントが重要です。
職種によっては女性が少ない職場もありますが、女性が多くかつ既婚者や子持ち女性が多い場合、出産や育児への理解が高く働きやすい職場であることがうかがえます。
そして育休・産休は制度の有無だけでなく、実際に取得や復帰の実績があるかまで確認する必要があります。
そのほか柔軟な働き方ができるか、残業や出張、転勤についても確認してみてください。
【男性が転職先を選ぶポイント】
男性が転職先を選ぶポイントは、下記2点です。
・年収
・家庭との両立が可能か
結婚後は独身時代よりもお金がかかるもの。
さらに子供ができれば、パートナーがこれまで通りの収入と同等に働けるとは限りません。
そして子供が成長するにつれて養育費もかかるため、一家の大黒柱として年収は重要なポイントです。
そして残業や出張が多すぎないか、頻繁に転勤がないかなど家庭と両立しながら働ける環境であるかも重要です。
家族のために稼ぐことは大切ですが、家庭を顧みずに働き詰めになってしまっては本末転倒です。 -
女性が結婚を理由にした転職を成功させるためのポイント
最後に、女性が結婚を理由した転職を成功させるための３つのポイントをお伝えします。
【企業に求める条件を明確にする】
将来のことを考えると、企業に求める条件は多くなってしまいがち。
そこで重要なのが、企業に求める条件を明確にすることです。
たとえば「在宅勤務ができる」「月の残業時間が20時間未満」「自分のスキルが活かせる」「育休・産休の取得・復帰実績が多い」「通勤時間30分以内」など多数の条件を求める場合、優先順位を決めることで転職先を選ぶ軸が明確になります。
将来的に長く働き続けるためにも、条件に合う企業を見つけることがファーストステップです。
【長く働く意思や熱意を伝える】
女性の結婚による転職で不安視される点は「すぐにやめてしまわないか」という点です。
その点の不安を払拭するには、長く働く意思や熱意を伝えることが大切です。
しかし、ただ伝えるだけでは根拠がないため、「パートナーのサポートがあること」「産後も復帰して家族のサポートが得られる環境である」など具体的な安心材料が用意できると良いでしょう。
転職時に長く働ける根拠や熱意を示すためにも、あらかじめパートナーがご家族と家庭との両立や子供ができた時のサポートについて話し合っておくことをおすすめします。
【情報収集を徹底する】
転職活動の成功には、情報収集が重要な鍵となります。
育休・産休の取得・復帰実績や職場の既婚女性・子持ち女性の割合、働き方に関する制度などは、収集しなければ得られない情報です。
会社説明会への参加や採用ホームページをチェックすることはもちろん、人脈を活用して実際に働く人の声を聞く、口コミサイトでリアルな声を集めるなどして、できる限り情報を集めましょう。
【クリエイト転職の特徴】
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