フォークリフトを使う正社員の仕事とは？正社員になる方法や必要な免許、やりがいを解説！

フォークリフトは、ほとんど倉庫でしか使われない特殊な作業用車両です。
荷物の積み下ろししかできない代わりに、フォークリフトを使えば荷物の積み下ろし作業を最大限効率化できます。
フォークリフトがどのようなものなのか解説します。

【大きな爪がついた荷役・運搬用の機械】
国土交通省はフォークリフトを、荷物を積み込むフォークと、フォークを昇降させる機構(マスト)を備えた動⼒つき荷役・運搬⽤の機械と定義しています。
フォークは食器のフォークと同じで爪状の形をしていますが、フォークリフトのフォークは2本です。
フォークリフトで移動させる荷物はパレットという台に載せる必要があります。
パレットは中空になっていて、フォークリフトのフォークを中空の空間に刺してパレットを持ち上げることで荷物を持ち上げます。
フォークリフトの大きさには種類がありますが、大体2.5～6mほど荷物を持ち上げることができます。
走行スピードは時速10～20kmで、閉じられた空間の倉庫内でみると速く感じるでしょう。

【倉庫やトラックに効率よく荷物を積む道具】
フォークリフトは大きなものだと20tの荷物を持ち上げることができます。
例えば1袋60kgの荷物が50袋、計3tあったとします。
人がこの荷物を遠くに移動させる場合、1回で1袋かせいぜい2袋しか運べないので25～50往復しなければなりません。
しかし3t用のフォークリフトを使えば50袋を1回で移動させることができ、倉庫の作業効率は驚異的に向上します。
そして水平移動よりも苦労するのが垂直移動です。
倉庫は荷物を多く入れるほど運用コストが下がるので、多く入れるために荷物を垂直に積んでいく必要があります。
そのため、高く積み上げていく必要があります。
人の力で地上にある重い荷物を上部に持ち上げたり、上部に置いておいた荷物を地上に下ろしたりするのは大変な作業になりますが、フォークリフトを使えば速く作業が終わります。

【フォークリフトの種類】
フォークリフトにはさまざまな種類があります。
動力源がエンジンのものとバッテリーのものがあります。
持ち上げられる重さを定格最大荷重というのですが、最大500kgのフォークリフトから最大20tのフォークリフトまであります。
パワーのある大型のフォークリフトは1回で多くの荷物を運ぶことができるので便利なのですが、小回りがきかず不便な場合もあります。
そのため、小型のフォークリフトもつくられています。

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フォークリフトを操縦して荷物を移動させる仕事をする人のことを、フォークリフト・オペレーターやリフトマン、フォークマンと呼びます。
ここでは、フォークリフトを使った仕事の内容を紹介します。

【倉庫にいて荷物を移動させる】
フォークリフト作業者は倉庫が勤務場所です。
フォークリフト作業者のメインの仕事は、入荷または荷下ろしと出荷または積込み作業になります。
入荷や荷下ろしは、荷物を積んだトラックが倉庫に到着したら、トラックの荷物をフォークリフトで倉庫内に積んでいく仕事です。
出荷や積込み作業は、空のトラックが倉庫に到着したら、倉庫内の荷物をフォークリフトでトラックの荷台に積んでいく仕事です。
フォークリフト作業者は、倉庫に効率よく荷物を積んでいく必要があります。
闇雲に積んでしまうと、倉庫の奥の下部にある荷物が取り出しにくくなってしまうからです。
優れたフォークリフト作業者は、倉庫に保管する荷物の出荷スケジュールを考えて置く場所を決めます。
また、フォークリフトが効率よく動けるように、あえて荷物を置かないスペースをつくることもあります。

【フォークリフト以外の倉庫の仕事】
フォークリフト作業者の仕事はフォークリフト操縦や入荷・出荷だけではありません。
例えば、下記のような仕事があります。

・入荷検品：倉庫に入った荷物を記録する。
・出荷検品：倉庫から出た荷物を記録する。
・梱包：倉庫内の荷物を必要に応じて段ボールやビニール袋などで梱包する。
・室温管理：低温保存が必要な荷物は冷暖機能がついた倉庫に保管する。

広大な倉庫に務めるフォークリフト作業者であれば、1日中フォークリフトだけを操縦することもありますが、それほど大きくはない倉庫で働くフォークリフト作業者は、上記の「フォークリフトを使わない作業」も重要業務になります。

正社員のフォークリフト作業者になる方法を紹介します。

【倉庫会社などに就職する】
フォークリフトを操縦するには免許が必要ですが、フォークリフト免許がなくても倉庫会社に就職できるため、免許を取る前に倉庫会社などに就職するのが正社員フォークリフト作業者になる近道です。
倉庫会社以外で正社員フォークリフト作業者になれるのは、運送会社や食品会社などの倉庫を持っている企業です。
ただし、運送会社や食品会社などは倉庫業以外の仕事もあるので、入社後にフォークリフトと関わらない仕事を担当することになるかもしれません。
また別の仕事が割り振られるかもしれないリスクは、倉庫会社でも起こりえます。
そのため「どうしてもフォークリフトの仕事をしたい」と考えている人は、就職活動や転職活動で、企業の採用担当者に自分の気持ちをしっかり伝えたほうがよいでしょう。

【免許を取得する】
フォークリフトの免許には2種類あります。

・フォークリフト運転技能講習修了証：最大積載荷重1t以上、または最大積載荷重1t未満
・フォークリフト運転特別教育修了証：最大積載荷重1t未満

フォークリフト運転技能講習修了証があれば、最大積載荷重1t以上のフォークリフトも1t未満のフォークリフトも操縦できます。
フォークリフト運転特別教育終了証は最大積載荷重1t未満のフォークリフト限定となるので、本気で正社員フォークリフト作業者を目指すのであれば「特別教育」ではなく「技能講習」を取得したほうがよいでしょう。