プラント工事とは?転職に役立つ資格や仕事内容・体験談を紹介!
プラント工事とは?転職に役立つ資格や仕事内容・体験談を紹介!
プラントは産業と経済の基盤といえます。
そのため、プラント工事の仕事は日本産業と日本経済を支えていることになり、仕事のやりがいが大きいでしょう。
本記事では、プラント工事の内容やこの仕事の魅力、転職の様子などを紹介します。
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プラント工事とは
プラントと工場は似て非なるものです。
大がかりな設備や機械を使って、原材料からモノをつくる点では両者は同じです。
その一方で、プラントは原材料や原材料に近いモノをつくり、工場は完成品または完成品に近いモノをつくるという違いがあります。
例えば、自動車や自動車部品をつくるのが工場で、ガソリンや化学製品をつくるのがプラント、といった具合に区別されます。
そしてプラント工事とはプラント内の工事全般のことで、建設、維持、修繕などが該当します。
【プラントには主に3種類ある】
「工場の工事はイメージがつくが、プラントの工事の業務内容はよくわからない」と感じる人がいるかもしれません。
それはプラントがあまり一般の人になじみがないからではないでしょうか。
例えば小学校の社会見学でも、自動車工場やパン工場やビール工場などには頻繁に訪れますが、プラント見学はあまり行われません。
プラントでつくられるものは原材料や原材料に近いもので、一般消費者が直接買うことは多くありません。
また、プラントは遠い場所に建っていることが多いので、普段の生活で接する機会はほとんどありません。
そこで、プラント工事の仕事に就きたいと考えていながら、イメージが持ちづらいと感じている人は、プラントを3つにわけてとらえるとよいでしょう。
■プラントの種類(代表的な3つ)
・産業系プラント:金属、化学製品、セメントなどをつくる
・石油化学系プラント:ガソリン、灯油、LPガス、ナフサ、プラスチックなどをつくる
・環境系プラント:浄水、下水処理、ゴミ処理、再資源化などを行う
【プラント工事とはプラントの建設、維持、修繕】
プラントの建設、維持、修繕について解説します。
プラントの建設工事は、プラントを1からつくりあげる仕事です。
プラントは設備や機械の集合体になりますが、その設備や機械は別の工場でつくりプラントの建設場所に運びます。
プラント建設は設備や機械を現地で組み立てる仕事です。
プラントは製品を大量につくらなければならないので原則24時間操業しています。
それは設備や機械に大きな負担をかけるので維持作業が欠かせません。
そして、故障したら生産がストップしてしまうので、素早く修繕して稼働を止めないようにします。
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プラント工事の仕事内容
ここでは、さらに詳しくプラント工事の仕事内容をみていきましょう。
【設備や機械の据え付け】
設備と機械はプラントの心臓部であり、正確に据え付けることで間違いのない製品が出来上がります。
設備や機械の主な部品は工場でつくられ、プラントを建てる場所に運んできて組み立てます。
設備や機械を据え付ける工事では、イレギュラーな出来事が発生することもあり、作業者は柔軟に対応していく必要があります。
また、プラントで使われる設備や機械は、高額なものや精密なものが多いので慎重な作業が求められます。
【足場工事】
プラントは大きいものが多いので、工事では足場を組み立てます。
工事は安全第一で進めなければならず、足場は作業者の安全を確保する設備です。
作業者は、足場にのって複雑な作業をするので、足場は作業しやすい設計にしなければなりません。
作業域を広げようとすると足場が邪魔になることもあるので、足場は安全性と作業性を考慮してつくっていきます。
【配管工事】
プラントを構成する複数の設備や機械をつなげるのは管です。
原材料やガスや排水は管をとおって適切な場所に運ばれます。
設備や機械が心臓などの重要臓器であれば、管は血管になるので、管が正確に通っていないと設備や機械は動きません。
管をつなげる仕事を配管工事といい、高い技術が要求されます。
管を流れるもののなかには毒性が高いものや汚染されたものがあるので、万が一漏れたり破裂したりすると大事故につながりかねません。
配管工事は緊張する仕事でもあります。
【製缶工事】
プラント工事における製缶とは、鉄やステンレスなどの金属を加工して設備や機械に設置する仕事です。
金属加工とは、切断、溶接、穴開けなどを指します。
タンクや水槽、ダクトをつくることも製缶工事に含まれます。
【修繕】
プラントの設備や機械には常に大きな負荷がかかっているため、経年劣化以外でも突発的に故障や不具合が出ることは珍しくありません。
そのため、プラント内では頻繁に修繕が行われます。
単発修繕のほか、定期的に大規模修繕も実施します。
修繕では壊れたところを直すだけでなく、壊れそうな場所を予見して早めに部品を交換することもあります。
修繕に関わる人たちは、プラントを建てた人たち以上にプラントのことを知っておかなければなりません。
プラント工事の仕事で役立つ資格とスキル
プラント工事に携わるには高いスキルが必要です。
大規模工事になると、法律で有資格者を現場に配置するよう定められています。
また、プラント工事には実際の作業以外にも重要な仕事があり、その仕事をこなすにはまた別のスキルが必要です。
プラント工事に就く人が持っておいたほうがよい資格とスキルを紹介します。
【施工管理技士】
プラント工事の仕事をする際は、施工管理技士の資格を持っておくとよいでしょう。
施工管理技士には、いくつかの種類があるので下記で詳しく紹介します。
土木施工管理技士は、施工管理に関わる資格で、取得していると監理技術者、専任の技術者、主任技術者に就任できます。
現場の技術責任者になるには土木施工管理技士が必要です。
建築施工管理技士は建設工事の現場監督や現場代理人になるのに必要な資格です。
現場監督の仕事は、工事の発注者や設計者との打ち合わせや作業者の監督・指導です。
建設機械施工技士は建設工事の機械化施工に関わる資格で、施工管理技士や施工管理技士補になれます。
電気工事施工管理技士は建造物の電気工事に関する施工計画の作成や、工事現場の工程、品質、原価、安全などの監理に関わる資格です。
管工事施工管理技士の管工事とは、上下水道設備、吸排気ダクト、ガス管、冷暖房設備、空調設備などに使われる配管に関わるものです。
管工事のエキスパートとみなされるにはこの資格が必要です。
【安全管理、計画力、交渉力】
プラント工事で働く人に求められるスキルには、安全管理、計画力、交渉力があります。
安全に関する知識がない人や安全を守る行動を取れない人は現場では働けなくなってしまうでしょう。
計画力と交渉力がないと現場の作業者たちをまとめることができないので上の職に就きにくくなります。
プラント工事の仕事に就いて活躍したい、と思っている人は資格とスキルの両方を追い求めるとよいでしょう。
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プラント工事の仕事体験談
プラント工事関連の転職体験談|働いてよかったこと
[40代 男性]
以前は土木の会社に勤めていましたが、10年前に今のプラント工事を請け負う会社に転職しました。
転職を決意したのは臨海地区のプラント群の様子をみて「日本経済を支えているなあ」と感心したからです。
この業界は資格が物を言いますね。
会社の上司に「どうしたら給料が上がりますか」と尋ねたら、資格を取得すれば昇給も昇格も可能といわれました。
実際に資格を取得すると、昇給できたので良かったです。
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プラント工事関連の転職体験談|働いてよかったこと
[30代 男性]
タクシー運転手をしていましたが歩合制の仕事がつらく、固定給で働けるところに転職したくて今の会社に入社しました。
今の仕事は、チームワークで働けるのがいいですね。
タクシー運転手をしていた時は、基本的に一人でしたので、みんなで助け合って仕事をするのは新鮮に感じます。
現場作業といっても、プラント工事は緻密な作業が求められるので難易度は高いと思いますね。
ただ、難しい仕事に取り組んでいることがやりがいにつながっています。
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プラント工事関連の転職体験談|働いて大変だったこと
[50代 男性]
この業界に30年以上いますが、そろそろ体力的につらいと感じますね。
今は現場監督の仕事をしていますが、それでもやっぱり力仕事はありますから。
若い頃のように動けないと実感しています。
ただ、テレビの経済番組でうちの現場が紹介されたことがあって、「日本の産業を支えている」みたいなことをいわれたのが嬉しかったです。
働き甲斐が大きい仕事ばかりなので、若い人にぜひこの世界に飛び込んできて欲しいですね。
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よくある質問
- プラント工事の仕事はキツイのでしょうか?
- 現場仕事になるので、デスクワークよりは体力的にキツイと感じることが多いかもしれません。
また、高度な知識が必要な仕事もあり、昇給・昇格するには資格を取得する必要があるので勉強がキツイと感じることもあるでしょう。
また、プラントで使われる設備や機械は最新技術でつくられているものが多く、取り扱いには細心の注意が必要です。
しかし、課題を一つひとつ乗り越えていくことで確実にスキルアップできるため、達成感が大きい仕事といえます。 - プラント工事の仕事に就くにはどうしたらよいのか?
- プラント工事の仕事に就くには、建設会社に入社する必要があります。
ただし、建設会社には土木や建築もあり、すべての建設会社がプラント工事に携わっているわけではありません。
そのため就職活動ではプラント工事を行っている建設会社を探す必要があります。
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プラント工事の仕事に向いている人
プラント工事の仕事に向いている人を紹介します。
【大きなものをつくりたい人】
プラントは広大な敷地にいくつもの設備や機械を設置して構成されているので、「大きなものをつくりたい」と思っている人には向いているでしょう。
またプラントは産業界や工業界のインフラでもあるので、インフラづくりに携わりたい人にも向いています。
【現場仕事が好きな人】
現場仕事が好きな人が向いているのと同時に、現場仕事が好きでないと務まらない仕事でもあります。
事務所のなかでパソコンに向き合うことは性に合わないといった人は、プラント工事は選択肢の1つになるかもしれません。
【建設に興味がある人】
建設業に興味がある人もプラント工事に向いているでしょう。
建設といえば建築と土木というイメージが強く、プラントづくりはあまり知られていないかもしれません。
しかし、プラント工事にも建設工事のダイナミズムがあってやりがいが得られるはずです。
【国民のため、日本経済のために働きたい人】
プラントで生み出される製品は国民生活にも日本経済にも欠かせないものです。
そのため、仕事で社会貢献したいと考えている方は、プラント工事の仕事に向いているかもしれません。 -
プラント工事の仕事でキャリアアップするには
プラント工事の仕事は経験やスキル、資格によってキャリアアップができます。
昇進・昇格の方法を紹介します。
【現場監督を目指そう】
プラント工事の作業者のキャリアでは、現場監督が1つのトップになります。
大規模工事の現場監督になるには国家資格が必要なので、施工管理技士などの資格取得を目指しましょう。
【原価などのコストを意識する】
作業者のころから原価などのコストを意識して仕事をするとキャリアアップしやすいかもしれません。
現場に入りたてのころはコストを意識する余裕はないかもしれませんが、仕事に慣れてきたら原材料費や人件費、作業時間などを考慮すると「現場監督の目」を養えます。
【工程管理のスキルを身につける】
プラント工事は計画とおりに進めていくことが重要です。
そして、計画とおりに作業を進めるには段取りを守って作業していくことが求められます。
そのため、キャリアアップするには工程管理のスキルが必要になります。
前工程と、後工程を意識しながら仕事をすると工事の全体像がみえてきます。
現場監督は工事の全工程を把握して仕事を進めているので、工程管理のスキルを身につけることも「現場監督の目」を養うことにつながります。
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この記事の監修・著者プロフィール(株式会社クリエイト Webマーケティング部門)
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