保険薬剤師の求人|転職状況や未経験での就職について
保険薬剤師の求人|転職状況や未経験での就職について
医療業界の需要増加に伴い、薬局やドラッグストアの数も増加していることから、薬剤師の需要も高まっています。
そんななか特に地方では、薬剤師が不足していると言われています。
また薬剤師は女性が多いことから出産や子育てにより、パート勤務への切替や休職する方も珍しくありません。
そのため薬剤師免許を持っていてもフルタイム勤務人材が多くはないため、現場では人員の不足感もあるようです。
薬剤師全体の有効求人倍率をみてみましょう。
一般職業紹介状況(令和2年1月分)では、「医師・薬剤師」の項目は3.61倍でした。
これは医師も含まれる数字ではありますが、全体の有効求人倍率1.44倍と比較すると、薬剤師の有効求人倍率も高いと言えるでしょう。
このような状況から、薬剤師の一種である保険薬剤師の求人も多い傾向にあると考えられます。
保険薬剤師は薬剤師免許とは別に登録申請が必要ですが、業務内容は薬剤師とほとんど同じです。
しかし一般薬剤師とは異なり、保険適用の調剤を扱うことから、保険点数の算定や保険関連の知識・スキルが必要となります。
とはいえ未経験での就職には問題なく、保険薬剤師の登録を行うことで、保険薬剤師として働けます。
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そもそも保険薬剤師とは
保険薬剤師は保険調剤薬局に勤務し、患者が医師から受け取った処方箋をもとに調剤します。
薬剤師という職種をさらに分類すると、保険薬剤師と調剤薬剤師の2種類があります。
そのうちの保険薬剤師とは、公的医療保険が適用される調剤を扱う薬剤師です。
日本では、国民健康保険や社会保険などの保険加入が義務付けられています。
病院での診察や処方薬が安く手に入るのは、加入している保険が負担しているからです。
公的機関が負担している医療費は、医療機関や調剤薬局が算定し、請求する必要があります。
つまり患者が処方薬を手に入れた段階では、処方薬の金額は全て支払われていないのです。
健康保険が適用されることで薬局が算定や請求手続きを行わなければならず、その業務を担当できるのが保険薬剤師となります。
保険薬剤師の仕事内容
保険薬剤師の主な仕事内容は、処方箋に基づいて調剤することです。
患者が医師から渡された処方箋をもとに、調剤を行います。
加えて保険薬剤師は健康保険が適用される調剤を扱うことから、調剤報酬点数を算定して請求するレセプト業務もあります。
調剤報酬請求は保険薬局の収入に関わる重要な仕事であるため、保険薬剤師の役割は重要です。
また保険薬剤師はただ調剤するだけでなく、患者から保険についての質問や相談などを受けることもあります。
そのため質問に答えられる幅広い知識、そしてレセプト業務に関する保険点数や保険関連の知識を身につけることが求められます。
保険薬剤師になるには
保険薬剤師になるには、まず薬剤師資格が必要です。
大学の薬学部で6年間の修学、そして国家試験に合格することで薬剤師資格が得られます。
その後手続きを行い、各都道府県の保険薬剤師として登録されることで、保険薬剤師として就業可能です。
保険薬剤師は自動的に認定される資格ではなく、自分で申請する必要があります。
薬剤師の就業先は一般的に病院や調剤薬局のほか、医薬品を扱うドラッグストアです。
保険に基づかない一般薬を扱うドラッグストアや医師の指示に基づき調剤する病院では、保険薬剤師を配置する必要はありません。
そのため保険薬剤師として働きたい場合には、公的保険に基づく調剤を行なっている薬局に勤務します。
保険薬剤師の仕事体験談
保険薬剤師の転職体験談:働いてよかったこと
(20代 女性)
総合病院に隣接する薬局で働いているので、ピーク時はとても忙しいです。
そんななか患者さまが医師に言えなかったことをうかがえた時、検査値の結果や症状が良くなった時などに「ありがとう」と言われることに嬉しさとやりがいを感じます。
保険薬剤師の転職体験談:働いてよかったこと
(30代 男性)
専門的な知識をかみ砕いて説明し、納得してもらえた時の喜びはとても大きいです。
例えばジェネリック医薬品(後発医薬品)への変更の際には、ジェリック医薬品がどのようなものか説明し、納得した上で変更いただいたことがあります。
もちろん、患者さんから直接感謝していただいた時もうれしく感じます。
保険薬剤師の転職体験談:働いて大変だったこと
(30代 女性)
ちょっとした言葉遣いで患者さんを傷つけてしまったりすることがあるので気をつけたいと思います。
また、どんな職種にも言えることですが、勉強して新しい知識を身につけることは大変です。
高齢化社会が進むにつれて、国の医療政策も変わっていきます。
こうした変化に柔軟に対応していくことは保険薬局では欠かせないことです。
よくある質問
- 保険薬剤師の登録方法を教えてください。
- A.保険薬剤師の登録は、居住地か勤務地を管轄する地方厚生局で行います。
登録までのステップは以下の通りです。
①必要書類を用意:保険医、保険薬剤師登録申請書、薬剤師免許証の写し
※登録申請書は管轄の厚生局ホームページからダウンロードできます
②管轄の地方厚生局の窓口へ直接持参、または郵送で書類を提出
③登録票の受け取り
④登録票と一緒に送付された指導監督のための必要書類を再提出
⑤新規で保険薬剤師に登録した場合は、新規指定時指導を受講
上記5つのステップを完了することで、保険薬剤師の登録が完了します。
まれに勤務先の薬局が代行してくれる場合がありますが、基本的には自分で手続きする認識でいた方が良いでしょう。 - 保険薬剤師と薬剤師に違いはありますか?
- A.厳密にいえば保険薬剤師は薬剤師の一種であるため、職業的な違いはありません。
しかし保険薬剤師は一般薬剤師とは異なり、健康保険や介護保険などの保険関連の知識、保険点数の算定や請求に関するスキルが必要です。
薬局における保険医療に関わる中心として、調剤以外の知識やスキルを十分に身につける必要がある点は、保険薬剤師ならではと言えます。
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保険薬剤師の登録について
保険薬剤師の登録は、全ての薬剤師に求められるわけではありません。
登録有無は勤務先によって異なり、以下のような職場に勤める際には保険薬剤師の登録が必要です。
・保険薬局、調剤薬局
・調剤併設のドラッグストア
上記の薬局、ドラッグストアは保険適用の調剤を扱うため、保険薬剤師の登録が必要です。
病院勤務の場合は病院全体で診療報酬を算定し、かつ医師の指示のもと調剤を行うため、保険薬剤師である必要はありません。
しかし調剤薬局などでは薬剤師が独立して保険適用の調剤を行うことから、別途保険薬剤師の資格が必要なのです。 -
保険薬剤師の転職の際の注意点
【保険薬剤師の登録はすぐには完了しない】
保険薬剤師の登録が必要な職場に転職することになり、新規で申請が必要な方は登録スケジュールに注意しましょう。
保険薬剤師は申請して即日登録が完了するわけではなく、時期によっては登録に時間がかかるケースもあります。
そのため転職後すぐに保険薬剤師の資格が必要な場合は、スケジュールを逆算して早めに手続きすると良いでしょう。
【保険薬剤師の登録忘れ】
なかには転職時の忙しさで、申請自体を忘れてしまう方も珍しくありません。
薬剤師免許を持っていても、保険薬剤師の登録がなければ保険適用の調剤業務には携われないため登録忘れには要注意です。
【勤務地の都道府県が変わる場合の異動届について】
勤務地の都道府県が変わる場合は異動届が必要
保険薬剤師の登録は、居住地や勤務地の管轄にある地方厚生局に基づきます。
そのため引越しによる居住地の異動、転職による勤務先の異動で管轄を外れる際には「保険医・保険薬剤師管轄地方厚生(支)局長変更届」の提出が必要です。
届出の提出は転入先ではなく、転出前の地方厚生局に提出します。 -
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この記事の監修・著者プロフィール(株式会社クリエイト Webマーケティング担当)
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