鉄筋工の仕事内容とは?鉄筋工事の転職・求人応募に役立つ資格を解説
鉄筋工の仕事内容とは?鉄筋工事の転職・求人応募に役立つ資格を解説
鉄筋工とは、建造物の骨格となる鉄筋の組み立てを行い、鉄筋工事に従事する仕事です。
施工図の作成や鉄筋の加工、組み立てなど、仕事内容は多岐に渡り、需要も高いと言われています。
本記事では、そんな鉄筋工の仕事内容や役立つ資格、将来性について紹介します。
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鉄筋工とは?
鉄筋工とは、設計図をベースに鉄筋を組み立て、ビルや高速道路といった建造物の骨格を作る仕事です。
建造物の根幹となる部分を作るため、専門的な知識と技術力が求められます。
鉄筋工の仕事内容
前述の通り、鉄筋工の仕事は多岐にわたります。
ここでは主な仕事内容を紹介するので、鉄筋工への理解を深めるために役立ててください。
【加工帳と施工図の作成】
設計図と仕様書をベースに、施工図と加工帳を作成します。
施工図とは、鉄筋の組み立て方法を図面化したものであり、加工帳とは鉄筋の加工方法に関する指示書です。
加工張や施工図は、工事のクオリティを決める重要な図面になるため、高い正確性が求められます。
建造物の耐火性や耐久性などに影響を与える「かぶり厚さ」や、コンクリートと鉄筋が密着して力を伝える「付着」などの規定に従い、慎重に作成します。
【鉄筋の加工】
次に、工場で鉄筋の加工を行います。
鉄筋の組み立て作業を円滑に進めるためにも、精度の高い加工を行うことが大切です。
加工帳をもとに、鉄筋を切ったり、曲げたりして加工します。
加工を終えた鉄筋は、工事計画に沿って現場へと運ぶのが基本です。
加工帳と施工図の作成、鉄筋の加工、運搬までは最低20日ほどかかるでしょう。
【鉄筋の取り付けを行う】
工場から運搬された鉄筋を施工図に従って組み立てます。
ここでは、施工図をもとに段取りを決めて指示を出す経験豊富な責任者が必要です。
鉄筋工は、責任者の指示を聞きながら作業を行います。
【嵌合(かんごう)を行う】
嵌合とは、鉄筋を組み立てる際に鉄琴を繋ぎ合わせる作業です。
機械式継手などさまざまな方法があるため、鉄筋工が最適な方法を選びます。
建造物の耐久性を左右する重要なポイントであり、地道に作業を続けるための根気も必須です。
【結束を行う】
結束線とハッカーを使用し、鉄筋同士を見栄え良くまとめていく作業です。
作業で使う結束線には溶融亜鉛メッキ、鉄、ステンレスといった種類があり、設計図や仕様書に従って選びます。
確かな技術を持った鉄筋工であれば、短時間で水平・垂直・平行が整った状態に仕上げられるでしょう。
結束を終え、鉄筋同士をきれいにまとめることができれば組み立て作業は完了です。
【自主検査を行う】
作業後の鉄筋を検査し、品質に問題がないか確認します。
コンクリートを流し固めた後、鉄筋は完全に見えなくなるので、この段階でしっかりと検査を行わなければなりません。
鉄筋に不具合があれば建造物全体の強度に影響を及ぼすため、注意が必要です。
もし自主検査によって問題が見つかれば、修正作業を行います。
作業後、問題がないことが確認できたら鉄筋工の仕事は終了です。
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鉄筋工事の転職に役立つ資格
資格がなくても鉄筋工にはなれますが、資格を取得することで技術力が向上したり、スキルアップしたり、さまざまなメリットがあります。
そこで、ここからは鉄筋工に役立つ資格を紹介します。
【鉄筋施工技能士】
鉄筋施工技能士とは、鉄筋施工に関わる技術力を認定する国家資格です。
厚生労働省による技能検定の1つであり、1~3級まであります。
資格の科目は、鉄筋組み立て作業と鉄筋施工図作成作業の2種類に分けられます。
3級は鉄筋組み立て作業のみ選択できますが、1〜2級では鉄筋組み立て作業と鉄筋施工図作成作業から選択が可能です。
【登録鉄筋基幹技能者】
登録鉄筋基幹技能者とは、直接工事に関わる他に、鉄筋工への指示指導、施工・安全管理を行う熟練の技能者のことです。
国土交通省の登録資格であり、専門工事業団体による資格認定によって登録鉄筋基幹技能者として認められることになります。
資格を取得するには、国土交通省の登録機関で講習を受けた後、試験に合格することが条件です。
資格を持つことで、現場の鉄筋工をまとめ、円滑に作業を進めるためのマネジメントスキルに優れた人材であるとアピールできるでしょう。
【基幹技能士】
基幹技能士は、熟練の技術力と知識を備え、現場をまとめる業務遂行能力を備えた技能者として、専門工事業団体の資格認定を受けた人のことです。
現場では、元請の計画・管理業務に参加し、サポート役を担います。
元々は民間資格としてスタートしましたが、2008年の建設業法施行規則改正により「登録基幹技能者制度」として運用されるようになりました。
国土交通省の登録機関で講習を受けることで、登録基幹技能者として認められます。
【建設キャリアアップシステム(CCUS)の能力評価】
建設キャリアアップシステムの能力評価とは、システムに登録された就業経験や保有資格をもとに、国土交通省が認めた基準によって適切に技術者を評価する制度です。
1〜4レベルまであり、レベルの基準は職種によって変わります。
近年はCCUSのレベルに対応した手当支給が促進されているため、より高いレベルの評価を受けることで給与の増加やキャリアアップに繋げられるでしょう。
【玉掛け】
玉掛けとは、クレーン車のフックに荷物を吊るし、決められた場所へ運ぶ作業のことを指します。
重たい荷物を運ぶ玉掛けは、小さなミスが大きな事故に繋がる可能性があるため、作業を行うには規定の技能講習を修了して資格を取得しなければなりません。
なお、実際に作業に従事する際には、玉掛けだけでなくクレーン車の運転資格も保有しておく必要があります。
【アーク溶接】
アーク溶接とは、アークという放電現象を用いて金属同士を溶接する作業のことであり、特別教育を修了した人のみが行えます。
アーク溶接は建設だけでなく車や船の製造、生産工場などさまざまな現場で活用できるため、生涯に渡って役立つ資格と言えるでしょう。
【ガス溶接技能】
ガス溶接技能とは、ガスを用いた溶接を行えるスキルのことです。
規定の講習を修了することで、ガス溶接技能者として認められます。
ガス溶接技能者は建設現場でのニーズが高いため、資格を持っておけば就職や転職で有利に働くでしょう。
【小型移動式クレーン技能】
小型移動式クレーンとは、吊り上げる荷物の重量が1t以上5t未満のクレーンのことであり、運転技能講習を修了した人のみが操作を認められています。
ただし、クレーンのフックに荷物を吊るしたり運んだりする作業には玉掛けの資格も必要です。
玉掛けと合わせて資格を取得しておくと、キャリアアップや転職に役立てられるでしょう。
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鉄筋工事の仕事体験談
鉄筋工事関連の転職体験談|働いてよかったこと
[20代 男性]
昔から身体を動かすのが好きで、物作りも大好きだったので鉄筋工事関連に転職しました。
仕事を始めた直後はわからないことばかりでしたが、先輩がきちんと教えてくれるので、安心して働けます。
現場で経験を積むごとに少しずつスキルが磨かれ、成長を実感できるところが楽しいと感じます。
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鉄筋工事関連の転職体験談|働いてよかったこと
[40代 女性]
女性があまりしないことに挑戦したいと思い、鉄筋工事関連の仕事に応募しました。
女性用トイレや更衣室の整備など、男女間のモラルの問題はありましたが、最近は改善傾向にあります。
また、施工が完了した建造物を見ると、大きなやりがいを感じられます。
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鉄筋工事関連の転職体験談|働いて大変だったこと
[20代 女性]
現場で、重機を使った加工作業を担当しています。
重たい建材を扱う鉄筋工事は力仕事と思われがちですが、基礎的な体力があれば女性にもできる仕事はあります。
最初はきついと感じても、他の作業員と協力していくことで負担を減らせました。
技術面は自ら勉強する必要がありますが、コツは先輩から学べるため、成長に繋げられます。
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よくある質問
- 一級鉄筋施工技能士の合格率ははどの程度で難易度は高いですか?
- 2020年度における一級鉄筋技能士試験(施工図作成作業)の合格率は約50%です。
過去問対策を行い、ポイントを押さえた上であれば合格できる可能性が高まるので、決して難しい試験とはいえないでしょう。 - 鉄筋工を目指すメリットはありますか?
- 鉄筋工として働くと、鉄筋組立技能士や玉掛けなどの資格を取得する機会があります。
技能を習得し、業界で長く活躍できる環境が整っているため、安定して働けるところがメリットです。
また、自分が手がけた建造物が完成したときには、大きな達成感を得られます。
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鉄筋工に向いている人
鉄筋工はさまざまな場面で体力が必要となるため、身体を動かすのが好きな人に向いています。
また、鉄筋を正確に組み立てることに対して、やりがいを感じられる人にもおすすめです。
高い場所での作業や危険を伴う作業も多い鉄筋工は、周りと連携を取りながら仕事を行うので、コミュニケーションスキルを備えている必要があります。
さらに、幅広い知識と技術を習得し、向上心を持って行動できる人なら鉄筋工として活躍できるでしょう。 -
鉄筋工の今後の展望
鉄筋コンクリートを基礎とした建造物の建設は、今後も増加する可能性が高く、鉄筋工のニーズも増えるでしょう。
また、鉄筋工は土木工事など建造物以外の現場でも活躍しており、幅広い仕事の選択肢があります。
近年は職人の高齢化が進み、若手を積極的に採用する動きがあるため、将来性の高い職業といえます。
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この記事の監修・著者プロフィール(株式会社クリエイト Webマーケティング部門)
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