40歳からの転職は遅い？求人状況や40歳の転職を成功させるコツ

総務省統計局の「2020年労働力調査」によると、35?44歳女性の2020年の転職者数は35万人です。
25?34歳と45?54歳の区分と比べると転職者数が少ないことから、40歳女性の転職は他年齢層に比べると落ち着いています。

女性は結婚や出産、子育ての影響を受けることから、男性に比べると転職は活発です。
40歳女性はまだまだ子育ての真只中である方も多いため、パートや契約社員など非正規雇用で働く方も多くいます。
実際に厚生労働省発表の「転職入職者の状況」によると35歳以下の年齢区分では、40?44歳区分のパートへの転職が最も多い割合です。
一方、正社員の場合は、40歳女性も20・30代に比べると転職の難易度は高くなります。
さらに子育てと両立することを前提に転職する場合、正社員登用が難しいケースもある点は押さえておきましょう。

40代女性の転職|現状と成功に導くカギ

結論、40歳から未経験職種への転職は難しいですが不可能ではありません。
しかし、多くの企業が40歳の転職者に求めるのは即戦力です。
そのため1から仕事を覚えなければならない未経験職種への転職では、40歳の採用に後ろ向きな企業も多いのです。
また40歳は若手と比べると新しい仕事への適応に時間がかかる、プライドから新しい仕事や組織に馴染みにくいといった点からも、未経験職種への転職が難しいとされています。

【40歳からの未経験職種に成功するためのポイント】
40歳から未経験職種に成功するためのポイントは、「どの職でも通用するスキルを武器にする」「転職しやすい業界・業種を選ぶ」の２つです。

どの職でも通用するスキルには、コミュニケーションスキルやマネジメントスキル、交渉力や問題解決力などがあります。
業界・業種関係なく、共通して必要なポータブルスキルの高さや熟練度は、40歳が若手に勝てる武器の１つです。

また転職しやすい業界・業種を選ぶことも大切なポイントです。
たとえばこの先さらに需要も高まり、ミドル世代も多く活躍する介護業界では、未経験であっても40歳は即戦力として期待されます。
また40歳が若手の部類に入る警備業界、ポータブルスキルが求められる営業職など、業界や業種を絞り込むことで40歳でも活躍できる場はたくさんあります。

40歳からの転職で必要とされる資格やスキルは、転職先が未経験職種か同業職種かによって異なります。
未経験職種へ転職する場合は、前述したように高いポータブルスキルを備えていることが求められます。
加えて業界によっては、TOEICのような語学系のスキルも高く評価され、転職に有利となるでしょう。

一方同業職種に転職する場合、企業が40歳に求めるのは一定以上のスキル・知識を持っていることです。
コミュニケーションスキルやマネジメントスキルのようなポータブルスキルは前提とし、これまでどのような実績を上げてきたか、どのような経歴を歩んできたかが重視されます。
そのため専門性のあるスキルや資格があればあるほど、転職にも有利になります。
また即戦力となるかを判断するためにも具体的な実績は必ずといっていいほど問われるため、まずはご自身のキャリアを棚卸しすることが大切です。

厚生労働省の2019年雇用動向調査における「転職入職者の状況」によると、40〜44歳区分の転職者の賃金変動状況は以下の通りです。

・増加：40.2%
・減少：26.6%
・変わらない：31.7%

転職により年収が増加している割合が最も多いですが、一方で減少している方がいるのも事実です。
減少している場合、年収アップよりも未経験職種への転職を優先した、条件に見合う転職先が見つからず仕方なく年収を下げての転職になったなどの理由が考えられます。