オワハラとは?就活する際に知っておくべき違法性や種類、対処法を解説
オワハラとは?就活する際に知っておくべき違法性や種類、対処法を解説
就活をしている方は、いち早く内定をもらいたいでしょう。
しかしながら、就活では10社以上など複数の会社の面接を受けることがほとんどです。
ある企業から内定をもらっても、第一志望の結果がまだであれば、内定をもらった企業への返事を先延ばしすることもあります。
その際、発生する可能性のある問題が「オワハラ」です。
本記事では、オワハラとは何か、就活する際に知っておくべき違法性や種類、対処法について解説していきます。
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就活でよく聞く「オワハラ」とは?
オワハラとは、企業が就活生に対して行う「就活を終わらせるように強いるハラスメント」のことです。
具体的には、他社に断りを入れて、自社に入社するように急かすなどの行為が該当します。
オワハラという言葉が、頻繁に使われるようになったのは2016年以降です。
口調が強く、恫喝的なオワハラもあれば、言葉自体は優しいものの、明らかに学生に対してプレッシャーを与えているなど多種多様なオワハラがあります。
オワハラが問題となった背景
オワハラが問題となった背景には、学生の売り手市場があります。
氷河期や、リーマンショックの時期は不景気で就活生にとって苦境であり、なかなか内定を取れない買い手市場でした。
しかし、2010年~2015年ごろは超売り手市場だったため、学生が企業を選ぶ時代だったのです。
一人で複数社内定が出ることも珍しくなかったので、内定をもらっても第一志望ではない企業は辞退されることが多くありました。
内定辞退が続出したことから、企業は予定採用人数を満たせず苦労したのです。
それがきかっけで、企業は一人でも優秀な人材を確保しようと、半ば強引なやり方で就活生を囲い込みオワハラを行うようになりました。
知っておくべきオワハラの違法性
オワハラは、違法性を問われる可能性があります。
実際に、どのような罪になるかを解説します。
【脅迫罪】
オワハラをすると、脅迫罪に問われるケースがあります。
そもそも、国民全員に職業選択の自由がある日本では、就活においてオワハラをするのは職業選択の自由を奪う違法行為です。
特に、脅迫型のオワハラの場合、悪質度が高いといえます。
脅迫型とは、就学生に対し「内定を辞退すれば損害賠償請求をする」「悪評をばら撒く」「今後君の大学からは採用しない」など脅迫する行為です。
非常に悪質性が高いため、このケースは列記とした脅迫罪となり罪に問われることになります。
【強要罪】
オワハラで、強要罪になるケースもあります。
強要罪は「他社に早急に内定辞退の連絡をしてほしい」「当社に入社を決め今すぐ就活をやめてくれ」と学生に強要する行為です。
学生の自由の意志を奪うことになるため、強要罪に該当する可能性があります。
そのため、万が一学生が被害を訴えて裁判沙汰になれば、高い確率で企業側が敗訴することになるでしょう。
脅迫罪や、強要罪で実際に裁判になったケースもあります。
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よくある質問
- オワハラされたときに噓をついても大丈夫ですか?
- 企業から、就活を終わらせてほしいとオワハラをされたとき、「就活をやめます」と嘘をついても問題ありません。
一応保留にしておく形にして、第一志望の企業から内定を取れなかった場合は、そのまま入社するのもアリでしょう。
とりあえず、内定をキープしておくことで安心感もあり、第一志望の企業から内定をもらえばそちらを選ぶこともできます。
しかし、内定を承諾した後に辞退すると企業に迷惑がかかるため、その点は注意してください。
もし、内定を辞退することになれば、丁寧にお詫びの連絡をするようにしましょう。 - 面接や面談で他社の選考辞退を迫られた場合どうするべきですか?
- 面接や面談の際に、他社の選考辞退を迫られた際は、2つの対処法があります。
1つ目は、きっぱりと断る方法です。
面接や面談の場では、言いにくいかもしれませんが、平気でオワハラをする企業なら入社後もパワハラ被害を受ける可能性が高いでしょう。
そのため、オワハラを受けた段階で内定辞退するのも一つの手段です。
2つ目は、承諾をしたふりをして、そのまま就活を続ける方法です。
こっそり内定をキープしておくことで、今後の就活の不安が和らぎます。
就活を続けて、他社から内定をもらえなければ、キープしておいた会社に入社するのも賢いやり方といえます。
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オワハラの4つの種類
オワハラには、以下の4つの種類があります。
それぞれの、特徴について確認しましょう。
【交渉型】
交渉型は、「今内定を出すから、他社の選考や内定を辞退してほしい」というやり方です。
交渉型は、優秀な学生を他社に奪われないように、内定を保証するから自社に入社するように持ちかけるオワハラです。
たとえ、言葉が柔らかめであっても、交渉型もオワハラに該当します。
【束縛型】
束縛型は、学生の就活を妨げるような束縛をするやり方です。
具体例として、無理やり何度も面談を強要したり、泊まり込みの必要な長期研修を行ったりする行為が挙げられます。
学生の就活を妨害する束縛型も、当然オワハラです。
【脅迫型】
脅迫型は、オワハラの中で最も悪質なものだといえます。
先述したように、「内定を辞退すれば損害賠償請求をする」「悪評をばら撒く」「君の大学からは採用しない」などと脅迫するやり方です。
悪質性から、かなり問題になる可能性が高く、企業側が罪に問われる可能性も高いでしょう。
【同情型】
同情型は、就活生の同情を誘うことで内定辞退をしにくくさせるオワハラです。
内定が出た後に、人数を確保できないと経営が危ないなどと、同情を誘う方法が挙げられます。
優しい方だと、内定を承諾してしまうことも考えられますが、同情型もオワハラに該当します。 -
オワハラへの対処法は?
オワハラの型や、違法性を紹介しましたが実際はどのように対処すればよいのでしょうか。
万が一、オワハラ被害を受けた場合、どのように対処すべきかをみていきましょう。
【企業と交渉する】
オワハラ被害を受けたときの対処法として、企業と交渉するという方法があります。
「他の会社も見てみたい」「もう少し就活をしたい」という思いを伝え、待ってもらえるように説得する方法です。
嘘をつきたくないという方であれば、この対処法が合っているでしょう。
しかし、平気でオワハラをする担当者の場合、うまく交渉できない可能性も考えられます。
第一志望の会社でなければ、その場で内定を辞退してもよいでしょう。
【オワハラを記録しておく】
オワハラを受けた際は、会話を可能な限り詳細に記録しておきましょう。
ノートやスマホに、どのようなオワハラをされたか記録して、大学の就職支援課の人などに説明する際に、困らないよう整理するのがベストです。
忘れないためにも、オワハラ被害を受けた当日に必ず記録しておきましょう。
特に、悪質性の高い脅迫型のオワハラあれば、万が一裁判沙汰になったときに有利に進められます。
【就職支援課の人に相談する】
オワハラを受けたら、就職支援課の人に相談するのも有効な手段です。
就職支援課は、学校やハローワーク、公共施設など、さまざまな場所にあります。
そのため、オワハラに関して相談をして、解決に向けた話し合いが可能です。
就活を継続する場合、一人では大変なので就活に詳しい人からアドバイスをもらえる就職支援課は、非常に心強いのでおすすめです。
【脅迫は無視する】
万が一、就活でオワハラを受けて脅迫された場合は、無視するかきっぱりと断りましょう。
高圧的、横柄な会社であれば、入社してからもパワハラを受ける可能性が高いです。
そのため、脅迫された場合は、すぐに内定辞退を出すことをおすすめします。
脅迫は罪になることを知っていれば、オワハラを受けても対応しやすいかと思いますので、切り替えて他の会社を志望するのがよいでしょう。
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