救急認定薬剤師の転職・求人|資格・仕事内容の詳細
救急認定薬剤師の求人|転職状況や未経験での就職について
救急認定薬剤師は、救命救急センターや集中治療室(ICU)などで働く高度な知識と技能を持った薬剤師です。
一般薬剤師の主な就職先であるドラッグストアや調剤薬局、病院の薬剤部などと比べると、救急医療の現場は数が少ないため、求人数もそれだけ限られてきます。
現状では、薬剤師のいない救命医療現場も多く存在しているようです。
しかし、求人が少なくても需要がないわけではありません。
専門性が高い現場であるため、高度な知識や技能を持っている人であれば歓迎されるでしょう。
ただし、いつでもどこでも求人があるとは限らないため、転職のタイミングには十分注意が必要です。
また、救急認定薬剤師になるためには、薬剤師として実務経験を積んだうえで救急医療に関する知識を学び、実績を報告しなければなりません。
そのため、未経験からいきなり就職・転職を目指すのは現実的ではなく、まずは救急認定薬剤師の資格を取得するほうが先決です。
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救急認定薬剤師とは
2011年に日本臨床救急医学会が設けた救急認定薬剤師は、救急に関する高度な知識や技能、倫理観を持つ薬剤師を指します。
救急認定薬剤師は、救命救急センターや集中治療室(ICU)などで救急医療の提供を行います。
一般病棟よりも緊急度・重症度が高い患者さんが運ばれてくるため、迅速かつ高度、そして安全な治療が求められます。
たとえば、多臓器不全や全身性の炎症、消化機能の低下など、通常とは異なる状態の患者さんも多いため、限られた投薬方法の中から容態に合わせた薬剤の選択をしなければなりません。
また、投薬速度の計算や中毒物質の同定、災害救急、治療薬物モニタリング(TDM)なども救急認定薬剤師の仕事です。
さらに、薬剤の管理や業務ガイドラインの作成、教育カリキュラムの作成など直接患者さんに関わらない仕事も行います。
救急認定薬剤師になるには
救急認定薬剤師になるには、日本臨床救急医学会が定める以下の条件をクリアしなければなりません。
これらの条件を満たし申請を行うと、年1回行われる試験を受けられ、試験に合格すると救急認定薬剤師として認められます。
なお、この資格は5年ごとに更新しなければなりません。
更新時に試験はありませんが、研究活動や講習会参加などの条件があります。
【資格の取得要件】
・薬剤師免許を保有
・薬剤師として病院・診療所勤務を5年以上、そのうち救急医療に2年以上従事
・日本臨床救急医学会の会員歴が2年以上
・指定の認定薬剤師資格を保有
・医療機関において自ら参加した救急医療の症例を25例以上報告
・指定の講習会や学術集会、研究発表などに参加して50単位以上履修している
・日本臨床救急医学会評議員または所属施設長の推薦
救急認定薬剤師の給料
救急認定薬剤師は比較的新しい資格であるため、給料や年収に関する正式なデータはありません。
しかし、一般薬剤師よりも専門性が高い領域で活躍できることから、薬剤師全体の年収相場よりも高くなると予想されます。
資格手当が支給されるほか、能力に応じて基本給を高く設定される可能性もあるでしょう。
また、救急医療は勤務時間が不規則で夜勤があるため、夜勤手当による年収アップも期待できます。
ただし、他の認定薬剤師も同じですが、資格があるからといって一般薬剤師からいきなり給料が上がることは少ないようです。
資格そのものよりも能力の高さや経験値に応じた給料が貰えるといったところでしょう。
いずれにしても、具体的な給料が知りたい場合は実際の求人情報を確認するのがおすすめです。
救急認定薬剤師の仕事体験談
救急認定薬剤師の体験談:なってよかったこと
(30代 女性)
緊急度・重症度の高い患者さんへの医療提供を主体的に行えることは、救急認定薬剤師の大きなやりがいだと思います。
最先端の技術に触れる機会が多いですし、何より多くの人を救っているという実感が持てます。
薬剤師としてキャリアを積みたい、上を目指したいという人は、ぜひ救急認定薬剤師を目指してほしいです。
救急認定薬剤師の転職体験談:なってよかったこと
(40代 男性)
救急認定薬剤師の資格は、救急分野の専門的な薬剤知識を持っている証明になるため、薬剤師として転職する際は大きな強みになります。
実際に、資格を活かした転職をして収入アップに成功しました。
高い能力が求められる分勉強は大変ですが、腰を据えて働ける点はモチベーションアップに繋がります。
救急認定薬剤師の転職体験談:大変だったこと
(40代 女性)
とにかくたくさん勉強しなければならない点が大変でした。
救急認定薬剤師は、最低5年の実務経験や試験合格、5年ごとの更新が必要なので、働きながら多くの勉強をしなければなりません。
そもそも業務を行うには最新の知識が必須です。
もちろんやりがいも大きいですが、日々の勉強が負担に感じることもあります。
よくある質問
- 救急認定薬剤師試験の合格率はどれくらいでしょうか
- A. 救急認定薬剤師試験の正式な合格率は公開されていません。
そのため、具体的な難易度は分からないのが現状です。
しかし、日本臨床救急医学会のホームページによると毎年30名程度が合格しているため、コンスタントに資格取得者は増えていると言えます。
合否判定基準については「正解率を基準に、救急認定薬剤師認定委員会で決定する。
」と記載してあるため、合格率よりも必要な知識を持っているかという点が重要になるでしょう。 - 救急認定薬剤師の免許更新の方法を教えてください
- A. 救急認定薬剤師の資格は5年ごとの更新が必要です。
更新の条件は「認定を受けてから5年以内に指定の講習会や学術大会に参加していること」「必要な単位を取得していること」「救急医療に貢献していること」の3つです。
期限(毎年6月末日)までに認定資格更新申請書と単位取得確認書類を提出し、審査に通ると更新となります。
なお、更新には10,000円の手数料が必要です。
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救急認定薬剤師に向いている人
救急認定薬剤師は以下のような人に向いています。
・重症度・緊急度の高い症例に携わりたい人
・最先端の医療に触れたい人
・勉強熱心な人
・新しい情報を収集し続けられる人
・薬剤師としてキャリアアップしたい人
救急認定薬剤師が活躍する救命救急センターや集中治療室(ICU)は、重症度・緊急度の高い患者さんが多く運ばれてきます。
ハイリスク薬剤を使用したり中毒物質を同定したりと、高度な知識や技能が求められるため、最先端の医療に触れたい人に向いています。
また、救急認定薬剤師になることは、多くの努力を必要とするため勉強熱心であることも大切です。
キャリアアップしたいという高い志を持っている人、薬剤師としての価値を高めたい人にも向いているでしょう。 -
救急認定薬剤師の将来性
昨今、高齢化の加速により救急需要は増加傾向にあり、今後も増えていくと予想されています。
また、医療の高度化・複雑化によりチーム医療が推奨され、医療現場における薬剤師の重要度はますます高くなっています。
しかし、救急認定薬剤師の有資格者は増えている一方で、救急医療に関わる薬剤師はまだまだ多くありません。
こうした現状を受けて、薬剤師のトレーニングプログラム構築や医療体制の整備などが注目されています。
このように救急医療での薬剤師の需要が伸びていること、薬剤師を配置する整備が進んでいることから、救急認定薬剤師は十分将来性のある資格と言えます。
スキルアップ、キャリアアップを目指す人は救急認定薬剤師の資格取得も考えておきましょう。 -
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この記事の監修・著者プロフィール(株式会社クリエイト Webマーケティング担当)
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