社会保険とは?種類や加入条件、任意継続を簡単に・わかりやすく解説!
社会保険とは?種類や加入条件、任意継続を簡単に・わかりやすく解説!
広義での社会保険は国民の生活を国が支援する制度のことであり、狭義では会社が従業員の生活の一部を保障する制度のことを社会保険といいます。
会社に所属し正社員として働いている方は、自動的に狭義での社会保険に加入しています。
社会保険と聞くとなんとなく何かはイメージできるものの、その種類や加入条件、転職における社会保険の扱いなど明確に理解できていない部分も多いものです。
そこで今回は、社会保険とは何かについて簡単に・わかりやすく解説します。
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社会保険とは|社会保険の種類を転職前にチェック!
社会保険とは、従業員の生活と雇用を保障するための公的な制度です。
代表的な社会保険には、以下4種類があります。
・健康保険
・厚生年金保険
・雇用保険
・労災保険
うち「健康保険」「厚生年金保険」の2つが、狭義での社会保険です。
そもそも日本では医療保険・年金保険・介護保険は全ての国民に加入義務があることから、誰もが最低限の保障を得られる状態にあります。
社会保険は全ての国民の中でも会社に所属し、かつ要件を満たす従業員が加入する保険です。
基本加入の保険では保険料は全額自己負担となりますが、社会保険では会社と保険料を折半する点が特徴です。
会社が保険料を半分負担することで、従業員は生活と雇用が守られている中働くことができています。
社会保険の加入条件
社会保険の加入条件は、社会保険の適用事業所にて正社員で働く70歳未満であることです。
▼社会保険の適用対象事業所
・事業主を含む従業員1名以上の会社、国や地方公共団体などの法人
・常時使用する従業員が5人以上いる、一部業種を除く個人事業所
つまり、ほとんどの法人・個人事業所が社会保険の適用対象となるため、正社員として新規入社または転職すれば自動的に社会保険に加入することになります。
なお、適用対象事業所の要件を満たしていない法人・個人事業所でも、従業員の半数以上が同意することで社会保険の適用事業所となります。
転職したら社会保険はどうなる?
社会保険は退職した翌日に資格が喪失するため、転職した場合どうなるのかは気になるポイントの1つ。
ここでは2つのパターン別に、転職後の社会保険の扱いについてみていきます。
【退職後すぐに転職する場合】
退職した翌日に転職先に入社する場合、すぐに次の社会保険に加入できるため資格の喪失期間がなくなります。
転職先が社会保険に関する手続きをしてくれるため、自分で手続きすることはありません。
ただし手続きには保険証とマイナンバーまたは年金手帳が必要になるため、保険証は前職に返還し、年金手帳を預けている場合は忘れずに返却してもらいましょう。
【退職後、転職まで期間があく場合】
退職後に転職活動をする、あるいは転職先が決まっていないなどして期間があく場合は、自分で保険切り替えの手続きをする必要があります。
社会保険の資格喪失手続きは前職が行うため、ご自身では「国民健康保険」と「国民年金」への切り替え手続きをします。
なお、40歳以上の方は介護保険の手続きも必要です。
切り替え手続きは、退職日の翌日から原則14日以内に行わなければなりません。
資格喪失から翌日には自動的に保険料がかかっているものの、手続きしない限り保障は受けられないためできるだけ早めに済ませましょう。
よくある質問
- 社会保険料はいくら引かれますか?
- 社会保険料は標準報酬月額と等級に応じて決定するため、人によって引かれる額が異なります。
ここでは一例として協会けんぽの「令和3年度保険料額表」を参考に、東京都在住・35歳・標準報酬月額35.5万円の会社員の社会保険料を計算します。
東京都の令和3年分の健康保険・厚生年金保険の保険料額表によると、標準報酬月額35.5万円に相当する等級は「25」となり、ひと月に引かれる社会保険料は以下の通りです。
健康保険料:17,712円
厚生年金保険料:32,940円
合計:50,652円
つまり、上記条件でいえば給料の約14%が社会保険料として引かれています。
40歳以上になると健康保険に介護保険料も加算されるため上記と同条件の場合、健康保険料は20,952円になります。
なお、社会保険料は収入が増えるほど引かれる割合も多くなる仕組みです。
加えて雇用保険にも加入している場合、標準報酬月額35.5万円であれば月に1,065円の雇用保険料がかかります。
※雇用保険料=標準報酬月額×3/1,000(355,000×3/1,000)
雇用保険料も合わせると、ひと月の社会保険料は51,717円となります。
【雇用保険について詳しく調べる】
雇用保険とは?失業保険とは?違いや給付条件、手続き方法を徹底解説 - 転職後、その会社の社会保険に加入したら保険証が届くまでどれくらいかかりますか?
- 会社によって具体的な期間は異なりますが、基本的には1〜2週間かかります。
全国健康保険組合の場合は1週間〜10日ほどで届くとされていますが、4月などの繁忙期は通常よりも遅くなるケースがあります。
新しい保険証が届くまでの間に医療機関を受診する方は、会社から「健康保険被保険者証明書」の交付を受けることで通常通り給付が受けられます。
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社会保険の任意継続とは
退職後転職するまでにブランクがある、個人事業主になるなどした場合、基本的には国民健康保険・国民年金に加入することになります。
一方、退職後も前職の社会保険に継続して加入できる「任意継続」という制度が存在します。
任意継続を選択すれば、その後2年間前職の社会保険へ加入が継続可能。
なお、任意継続の条件は以下の通りです。
・75歳未満である
・退職日まで継続して2ヶ月以上被保険者期間がある
・退職日の翌日から20日以内に申請する
国民健康保険は前年の所得をもとに保険料が決定するため、退職後に収入が減ってしまうと保険料の支払いが家計を圧迫してしまうリスクがあります。
任意継続は、そのための措置として設けられている制度です。 -
社会保険を任意継続するメリット・デメリット
任意継続はあくまで「任意」であるため、国民健康保険・国民年金か社会保険かの選択余地があるということです。
一見任意継続はメリットが大きく感じますが、デメリットも把握した上で選択することが大切です。
ここでは、社会保険を任意継続するメリット・デメリットをみていきます。
【社会保険を任意継続するメリット】
・国民健康保険より保険料が安くなるケースがある
・家族分の保険も適用される
・健康保険の無加入期間がなくなる
・同じ給付内容が受けられる ※健康保険組合による
任意継続の被保険者の標準報酬月額には上限があるため、在職中の所得が高かった人ほど任意継続であれば国保よりも保険料が安く抑えられます。
また在職時と同じく、被扶養者がいる場合は1人分の保険料で家族全員の保険も適用される点は大きなメリットです。
そして退職後すぐに任意継続を申請すれば健康保険の無加入期間がなくなり、ブランクなく保険が適用されます。
さらに健康保険組合によって違いはあるものの、健康保険組合のサービスも引き続き利用可能です。
【社会保険を任意継続するデメリット】
・保険料は全額自己負担
・自己都合でやめられない
在職中は会社と折半して支払っていた保険料ですが、退職後は全額自己負担となります。
そのため在職中と比較すると、引かれる保険料が約2倍になってしまう点は大きなデメリットです。
そして任意継続後、国保に切り替えたい、家族の扶養に入りたいとしても、2年間は任意継続をやめることができません。
基本的に転職して次の会社で社会保険に入らない限り、2年間は任意継続の被保険者となります。
保険料が全額負担になること、2年間は自己都合でやめられないデメリットを把握した上で、任意継続するかを判断しましょう。
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