【国家資格】薬剤師の資格とは?
薬剤師資格を取得するメリット|就職や転職に有利?
薬剤師になるには国家資格である薬剤師資格の取得が必要です。
薬剤師国家試験は難関資格の1つですが、資格を取得すれば就職や転職に有利になることは間違いありません。
薬剤師の職場は様々です。製薬会社や公的機関の研究者、調剤薬局やドラッグストア、病院、企業薬剤師など非常に幅広い職場で活躍の場が用意されています。
薬剤師の資格を取得しておけば、様々な業種で働くことができるので、就職や転職の選択肢が広がるでしょう。
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そもそも薬剤師の資格とはどんなもの?
薬剤師の国家資格を取得すると、薬剤師免許が与えられ、薬剤師法1条に定められた「薬剤師は、調剤、医薬品の供給その他薬事衛生をつかさどることによって、公衆衛生の向上及び増進に寄与し、もつて国民の健康な生活を確保するものとする」ことに該当する仕事をすることができます。
一度与えられた薬剤師の資格は更新の際に試験等はなく、基本的には一生有効な資格です。
薬剤師資格の試験や難易度について
薬剤師の国家試験の合格率は60%〜80%と言われています。
ただし、薬剤師の国家試験の受験資格を得るには6年制大学の薬学部を卒業しなければなりません。
薬剤師の資格を取得する流れにおいて、薬学部に入学することが最初の大きなハードルです。
薬学部の偏差値は私立大学で50~70、国立大学で63~70となっており、難関な学部のひとつと言えるでしょう。
薬剤師の国家試験の合格率は比較的高くなっていますが、あくまでこの難関な学部を卒業した人の中での合格率です。
薬学部に入学したあとも、国家試験の突破を目指して長時間の勉強が必要です。
薬剤師資格の効果的な勉強方法
効果的な勉強法のひとつとして、対策本の問題を繰り返し解くことがあげられます。
特に過去問題の間違いなどは繰り返し解いて、克服しておきましょう。
試験対策には膨大な量の暗記も必要です。
隙間時間を使う、繰り返しのミニテストを行う、などの自分にあった暗記法を見つけて乗り切りましょう。
薬剤師の国家試験は1年に1度であるため、試験の準備は早めに始めましょう。
対策本の吟味から始めるのであれば、大学5年次の秋~冬から始めても早すぎることはありません。
薬剤師資格の種類について
認定薬剤師
「認定薬剤師制度」に基づいた研修や実技について、定められた単位を取得し、最新の知識や技術を有していると認められた薬剤師です。
認定団体の研修プログラムに参加し単位を取得したうえで各都道府県の薬剤師研修協議会へ申請することで認定を受けることができます。
認定薬剤師には「がん薬物療法認定薬剤師」「在宅療養支援認定薬剤師」など様々な種類があり、その専門に応じた研修プログラムや講習を受けなければなりません。
この資格を有すると「かかりつけ薬剤師」や「専門薬剤師」へのキャリアアップが可能になり、就職や転職に役立つでしょう。
専門薬剤師
「特定の専門分野で薬物療法などに関する十分な知識と技術を有する者」として、日本病院薬剤師会等の各種団体から認定を受けた薬剤師です。
この資格を持った薬剤師には、病院で薬物療法の観点から患者をサポートする方、研究機関での新薬開発や治療方法の研究に携わる方もいます。
認定薬剤師として一定期間「専門分野の薬物療法に従事」「団体の定める講習会などで所定の単位を履修」「学会で研究論文や学術論文を発表する」などの条件を満たすと受験資格を獲得し、試験に合格すると資格を取得することができます。
専門薬剤師にはその専門により「がん専門薬剤師」や「精神科専門薬剤師」など、様々な種類があります。
その分野のエキスパートとして管理職や後進の育成といったキャリアアップも可能になり、就職や転職に役立つでしょう。
薬剤師資格の仕事体験談
薬剤師資格を取得する上で良かったこと
(20代 女性)
勉強への習慣がつき、新しい知識を取り入れることに耐性が付いたのは非常に良かったと思っています。
薬剤師の資格を取得するまでは正直かなり大変でした。私は要領が良い方ではなかったので、最初はどれだけ勉強しても前に進んでいる感じがしなくて辛かったです。
ただこうした経験の中で、自分に合った勉強方法だったり、無理のないスケジュールだったりというものがわかってきて、今では勉強に対しての苦手意識もそこまでありません。
薬剤師として働き始めても、勉強は続きます。今振り返ると勉強していくことの楽しさに気付けたのは薬剤師に挑戦して良かったことだと思います。
薬剤師資格を取得する上で良かったこと
(30代 男性)
資格を取得するまでは長い道のりです。その中で一緒に切磋琢磨できる仲間が増えたことは非常に良かったなと思っています。
薬剤師の知識を活かせる職場は無数にあるので、その分友人や先輩方のキャリアパスも様々です。
横断的にいろいろな業界の話を伺ったり、悩みなども話し合ったりできるため、いい意味で刺激を受けることが多いです。
こうした環境にいられることが、薬剤師資格に挑戦して良かった点と言えるかもしれません。
薬剤師資格を取得する上で大変だったこと
(20代 男性)
勉強に対するモチベーションが無くなり、途中からはとても大変でした。
正直、最初のころは周りと比較すると薬剤師になるという想いが薄かったんだと思います。
ハードな勉強をこなす中で、なぜ薬剤師を目指すのかわからなくなり挫折しかけました。
その中で薬剤師として働く先輩に相談し、自分の中で薬剤師になる意味を見つけることができたから最後まで踏ん張ることができました。
今になって思うとあの時の「なんとなく」という理由で薬剤師にならなくて良かったと思っています。
勉強の大変さは想像以上です。
その中でなぜ自分が薬剤師になるのかを問い直すことができたのは自分の人生において無駄じゃなかったと思います。
よくある質問
- 就職の際に薬剤師資格の有無を確認されることがあるというのは本当ですか?
- 本当です。
薬局や病院が薬剤師の資格を保有していない人を薬剤師として雇ってしまうと重大な問題になります。
そのため、薬剤師資格の有無は薬剤師として勤務を希望する以上は必ず確認されると考えておきましょう。
薬剤師資格検索サービスによる確認について
厚生労働省は「薬剤師資格検索サービス」というシステムを用意しており、ここでは厚生労働省に登録されている薬剤師を検索することができます。
虚偽の申告で就職希望を出してもこのサービスで検索すると簡単に発覚しますので、履歴書の記載や面談では必ず正確な申告を行いましょう。 - 大学に行っていなくても薬剤師資格を取ることはできますか?
- 大学を卒業せずに薬剤師になることは不可能です。
薬剤師になることができるのは、6年制の薬学部大学を卒業して国家試験に合格した人だけです。
6年制薬学部を修了しないと薬剤師試験を受験すること自体ができません。
大学に通っていないと薬剤師になれないのはもちろん、薬学部以外の大学を卒業しても受験資格を得られないので注意しましょう。
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薬剤師資格取得に必要な勉強時間
個人差が大きく一概には言えませんが、最低でも一日2時間、多い人では1日10時間程度の勉強をする方もいます。
勉強時間やルーティンは人によって様々ですが、資格取得のために非常に多くの時間を必要とするのは確かでしょう。
そもそも薬学部に入るためにも1日8~10時間程度の受験勉強が必要になるため、長期的に勉強時間を捻出する工夫が必要です。 -
薬剤師資格が活かせる様々な職業
薬剤師の資格を取得すると様々な職場で就職することができます。
薬剤師は研究者から販売員まで幅広い職種が用意されており、勤務先も民間企業から行政機関まで様々です。
薬剤師資格を一度取得すると、自分のライフスタイルや価値観に合わせて様々な職場、職種を選ぶことができます。
薬剤師資格が活かせる職種一覧
調剤薬局薬剤師(調剤、服薬指導など)
ドラッグストア薬剤師(OTC服薬指導、レジ、接客など)
病院薬剤師(調剤、製剤、治験など)
診療所薬剤師(調剤、製剤)
在宅医療薬剤師(訪問薬剤管理指導など)
学校(衛生指導、保健指導など)
企業薬剤師(製薬会社の新薬開発、従業員の健康管理など)
行政機関薬剤師(研究、健康指導) -
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