転職で年収は上がるのか、下がるのか
転職すると年収は下がる?上がる?|転職による年収変化を解説
厚生労働省の「2019 年(令和元年)雇用動向調査結果」によると、2019年1年間の転職者のうち、前職より年収が上がった人は34.2%、下がった人は35.9%、変わらなかった人は27.9%となっています。
年齢別にみると、若い人ほど年収が下がる割合が少ない傾向にあります。
この理由としては若いうちはもとの年収が低いこと、また転職の選択肢が多いことが考えられます。
一方で50代後半になると、転職により年収が下がる人は4割を超え、上がる人は3割未満です。
就業形態別に見ると、パートタイム雇用者の転職による収入が増加傾向にあるのに対し、フルタイム雇用の転職者は前職より年収が下がった人の割合が最も大きくなりました。
正社員の年収自体が伸び悩む一方、能力や資格により年収が増加するパートタイム雇用者が増加しつつある状況と言えます。
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転職で年収が下がる人の特徴
転職で年収が下がってしまう傾向にある人の特徴は以下の通りです。
・仕事を辞めてから転職活動している
・面接時に年収交渉をしない
・賞与や手当などを確認しない
・未経験職種に転職した
・年収以外の条件を優先した
前職を勢いで辞めて転職先を探すと、「早く次の仕事を探さなくては」という焦りから年収が下がる傾向があります。
年収交渉や手当確認を怠った場合も「思ったより年収が少ない」という状況になりがちです。
また、未経験職種に転職する場合も最初から高い年収は提示されないことが多いでしょう。
活かせるスキルが少なく即戦力にはならないからです。
特に即戦力を求められている30代、40代には厳しい数字が出ることも少なくありません。
「やりたい仕事がある」「残業が少ない仕事に転職したい」「通勤時間を短くしたい」など年収以外の希望を優先した場合も給料は下がりやすくなるでしょう。
これは本人にとってある程度納得できる年収ダウンと言えます。
転職で年収を上げるためのポイント
転職で年収をアップしたい場合は、次のポイントを押さえて転職活動に挑みましょう。
・基本給が高い企業を狙う
・実力重視型の企業を狙う
・スキルや経験をアピールする
・福利厚生や手当も確認する
基本給が低い企業や年功序列の風土が強い企業では、能力が高くてもなかなか年収が上がらない可能性があります。
そのため、早く年収を上げたい場合は、基本給が高い企業や実力重視型の企業を狙うと良いでしょう。
転職時の年収はスキルや経験、資格などによっても変わるため、しっかりとアピールすることも大切です。
また、福利厚生や手当も収入に大きな影響を与えるポイントのひとつです。
必ず確認しておきましょう。
転職による年収ダウンの許容範囲とは
転職での年収ダウンの許容範囲を考える際には、まず転職の目的を明確にしましょう。
「希望の業務をしたい」や、「ライフワークバランスを重視したい」など転職の軸は年収だけではありません。
こうした場合には、年収の下がり幅の許容も大きくなるでしょう。
ただし子供の養育費や生活費などで家族を支えている人は、年収の下がり幅についてよく考えた方がいいかもしれません。
生活に大きな支障が出ることも考えられるためです。
また仕事のやりがいやプライベートを重視したい場合や、年齢的に年収アップが難しい場合でも、生涯でどれくらいの差が生まれるのかを計算し、許容できるのかを考えましょう。
転職年収の仕事体験談
転職で年収が変わった体験談:年収アップして納得
(30代・男性)
キャリアアップのため日系の化学メーカーから外資系製薬メーカーに転職し、年収アップに成功。
面接時にはこれまでの経験や専門スキルをアピールし、年収交渉をしました。
仕事自体は忙しくなりましたが、年収が90万円程度増えたので生活には満足しています。
転職で年収が変わった体験談:年収ダウンして納得
(40代・女性)
前職ではホテルの受付スタッフをしていましたが、勤務時間が不規則だったため土日休みの事務職に転職しました。
職種未経験だったこともあり年収は下がりましたが、残業がほとんどなく規則的な生活ができるので納得しています。
転職で年収が変わった体験談:年収ダウンして後悔
(50代・男性)
もともと営業職として働いていましたが、人間関係のもつれから転職を決意。
年齢的に年収ダウンは覚悟していましたが、いざ年収が下がると生活に余裕がなくなってモチベーションも下がりました。
仕事自体には満足していますが、もう少し年収交渉すればよかったと後悔しています。
よくある質問
- Q.「転職で年収を上げたいと思っています。面接で交渉できますか?」
- A. 面接で年収交渉をすることは可能ですが、できれば内定後の方が望ましいでしょう。
というのも、面接で一方的に年収交渉をすると「お金のことしか考えていない」という印象を与える可能性があるからです。
精神的に余裕を持った状態で交渉を進めるためにも、基本的に年収交渉は内定後がおすすめです。
明確な年収が分からないと転職先を決められない場合は、就業規則や給料に関する質問と合わせて交渉してみましょう。 - Q.「希望先に転職が決まりましたが年収がダウンします。辞退したほうがいいですか?」
- A. 転職目的と年収の差によっては、辞退することも考えましょう。
「年収ダウン=転職失敗」とは一概に言い切れません。
たとえば、「未経験だけどやりたい仕事がある」「企業の方向性に共感している」「希望の働き方ができる」といった場合は、年収がダウンしても納得できるでしょう。
ただし、もとの年収から下がる場合は、生活が大きく変わる可能性もあります。
現在の生活を考慮し、家族がいる場合は相談して判断しましょう。
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前職の年収申告について
エントリーシートや面接では、前職の年収を聞かれることも多くあります。
企業は転職者への年収を決めるとき、自社の給与基準とともに、応募者の能力や前職の年収を一つの指針にします。
前職での年収は応募者の働きぶりやスキルを表しているとみるからです。
年収を聞かれたら、基本的には総支給額を答えましょう。
総支給額とは、所得税や社会保険料を引かれる前の金額のことで、残業代や各種手当を含みます。
分からない場合は勤務先から発行される源泉徴収票を確認してください。
また企業によっては残業代や賞与など年収の内訳まで聞かれることもあるため、面接前に把握しておきましょう。
このとき、少しでも年収を上げようと前職の年収を高めに申告するのはご法度です。
多くの場合、転職後に源泉徴収票の提出を求められるため、虚偽の申告をした場合はトラブルに発展する可能性があります。
故意ではなく間違えて申告してしまった場合でも、後で訂正・謝罪をしましょう。 -
転職相場とかけ離れた年収の場合
厚生労働省の「2019 年(令和元年)雇用動向調査結果」によると、転職による年収の変化は以下の通りです。
・10%以上の増加…22.7%
・10%未満の増加…11.5%
・10%以上の減少…8.3%
・10%未満の減少…27.6%
およそ1割の人が、転職により年収が10%程度アップまたはダウンしていることが分かります。
年収が大幅にアップするのは、給与水準が高い企業に転職した、実力主義の企業で能力が認められたといったケースです。
また住宅手当や家族手当などの福利厚生により事実上の年収アップになる場合もあります。
一方、未経験の職種にチャレンジした場合や、ワークライフバランスを優先した場合は年収が大幅にダウンすることも考えられます。
もし前職とあまりにかけ離れた年収を提示された場合は、その業界自体の将来性や自身が転職先でも求められているものと自分の能力のギャップについても考えましょう。
転職の目的は人によって異なるため、「年収アップ=成功」「年収ダウン=失敗」とは言い切れません。
しかし、年収は生活に直接影響を与えます。
大幅に年収が変化する場合は、働き方も踏まえて慎重に判断する必要があるでしょう。
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