電気主任技術者とは?転職・求人応募の前に仕事内容や資格を詳しくチェック!
電気主任技術者とは?転職・求人応募の前に仕事内容や資格を詳しくチェック!
電気主任技術者とは、電気設備を設置している工場やビル、事業所などの受電設備や配線、電気の保安監督などを管理する責任者です。
電気主任技術者の資格は、取り扱う電圧値により第1種(電圧の制限なし)、第2種(17万ボルト未満)、第3種(5万ボルト未満・出力5千キロワット以上の発電所除外)の3種類に分類されています。
電気設備を設けている事業主は、電気の保安と監督のために電気主任技術者の選任することが法令により義務化されています。
平均的なビルや工場から中規模の建物では第2種と3種が適当ですが、都市計画規模の大型工事や発電所では第1種資格者の設置が必要となります。
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電気主任技術者の仕事内容(転職する前に確認!)
【電気設備点検】
電気主任技術者の仕事には、定期点検や月次点検、あるいは毎日の点検など法で定められた安全点検があります。
点検の種類はいくつかありますが、基礎点検では電流や電圧の測定を記録し、異常がないことを確認します。
ショート事故を未然に防ぐための点検が絶縁抵抗測定といわれる検査を行います。
また、ネジの緩みなどによる漏電から火災を招くため、配線チェックも必須です。
非常時用の発電機の燃料、消費量、出力などを確認し、非常の際に役に立つよう始動確認を行います。
【電気設備清掃】
電気設備は、静電機の摩擦などによりほこりが溜まりやすい環境にあります。
機材についた小さなごみやほこりにより、通電が妨げられ漏電やショートなど、大きな事故の原因になりかねません。
電気主任技術者にとって、電気設備の点検と同様に、設備の掃除も安全を確保するための重要な仕事です。
【電気設備修理】
電気主任技術者は、担当する現場や事業所で、電気の異常が発生した場合は、夜中や休暇中を問わず、点検と修理完了のために緊急時に出動します。
この場合、電気異常の監査を行い、直ちに電気工事士に修理を依頼します。
電気主任技術者は、修理中も監督のために立ち合いの責任があるため、異常発見から修理の手配、さらには修理完了までの監督が主要な仕事で、実際に修理にあたるのは、電気工事士になります。
電気主任技術者の資格
電気主任技術者の資格は、電気事業法で定められている国家資格です。
取り扱う電気量などによって3種類に分類されており、レベルにより難易度が異なりますが、受験資格に特別な縛りはなく、誰でも受験することが可能です。
第1種電気主任技術者
第1種電気主任技術者は、3種のなかで最上位にあたる資格です。
取り扱いが可能な電気設備は、大型発電所から家庭消費電気まで領域に制限がありません。
17万ボルトを超える電圧を扱う電力会社や変電所では必ず必要となる資格です。
第2種電気主任技術者
第2種電気主任技術者は、17万ボルト未満を扱う事業所で必要となる資格です。
大規模な工場や商業施設などがこのクラスにあたり、66000ボルトで受電する需要家の電気主任技術者として活躍の場が多くなります。
第3種電気主任技術者
5万ボルト未満の電気設備や5千キロワット未満の発電設備の維持・運用・管理が可能となる資格です。
一般的なオフィスビルや中小の商業施設などに使用されている、高圧受電設備が3300~6600ボルトの設備を取り扱うことが多くなります。
電気主任技術者になるには?
電気主任技術者になるためには、第1種から第3種までいずれかの免状を取得しなくてはなりません。
免状の取得は、国家試験に合格する、認定校を経て実務経験を積む、電気主任技術者の第2種(電検2種)および第3種(電検3種)と実務経験のコンビネーションなどの方法があります。
電気主任技術者の低位ランク電検3種では、高専、専門学校、大学といった認定校を卒業後、それぞれに3年、2年、1年の実務経験を経て免状が与えられます。
電検2種では、すでに電検3種の有資格者は、実務経験5年を経て、認定校の場合は短大・高専が5年、大学が3年の実務経験を経なければなりません。
最上位の第1種電気主任技術者は、電検2種保有と実務経験5年、あるいは認定校を卒業して5年の実務経験を要すると定められています。
電気主任技術者の仕事体験談
電気主任技術者の仕事・転職体験談:働いてよかったこと
(20代・男性)
配属された部署で、僕が電気主任技術者資格を持つ唯一の配置なので責任を感じます。
ベテランの上司も電気関係出身の人がいないので、若造ながら決定権を尊重してもらえて仕事はしやすいです。
公務員で選任なので移動もなく、職場の雰囲気もいいので長く勤めたいと思っています。
電気主任技術者の仕事・転職体験談:働いてよかったこと
(30代・女性)
入社当時は、電気に関する知識は全くなかったですが、見習いで従事したマンション建設の電気設備で面白いと感じて、同僚らの勧めから資格を取得しました。
設備完了から顧客とのつながりまで、電気主任の仕事は奥が深いですね。
電気は私たちの日常に身近なエネルギーです。もっと女性も活躍する場が増えればと願っています。
電気主任技術者の仕事・転職体験談:働いて大変だったこと
(50代・男性)
外部委託で月次点検、年次点検などの業務を請け負っています。
仕事のスケジュールはすべて契約事業所に合わせることになるので、出動の機会が多く2,3か月置きに、1週以上勤務する時もあります。
しかし人手不足なので、安定した収入があるのと、信頼されると責任ある仕事だと感じて頑張ることができますね。
よくある質問
- 電気主任技術の年収はどのくらい?
- A. 平成29年度の経済産業省の調べによると、電気主任技術者の年収平均は個人事業主で約598万円、従業員では約664万円という結果がでています。全産業の年収平均は約420万円で、保安業界は全産業平均をはるかに上回っています。
- 電気主任技術者と電気工事士の違いは?
- A. 電気主任技術者と電気工事士の違いは、電気装置の監督を任務とするか物理的な電気工事を行う技術者かということです。
電気主任技術者は電気設備の点検や管理、監督を行いますが、異常による修理は電気工事士が担当します。
電気主任技術者は事業用電気工作物の保安監督のため、事業所、発電所、商業施設などさまざまなビジネスサイトで業務が発生します。
電気工事士は、主にビルや商業施設などの配線が主な仕事で、工事を行う現場で業務を行うことが多くなります。
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実務経験がなくても電気主任技術者の求人に応募しても大丈夫?
電気主任技術者は、実務経験がなくても国家試験に合格すれば、免状を取得できます。
受験資格に年齢や経歴など縛りは全くないため、だれでも国家試験の受験は可能です。
電検3種以外は、すべて一次試験と二次試験があります。
一次試験ではそれぞれレベルの異なる、理論、電力、機械、法規のカテゴリーから出題があり、クリアした項目は2年間免除される仕組みです。
電気主任技術者は、すべてのレベルで年1回の試験日が設けられています。
合格率は、第1種、第2種ともに一次試験は25%以下、二次試験は14%前後。
電検3種は10%に満たない難関と言われている国家試験でもあります。 -
電気主任技術者の活躍の場
電気主任技術者の仕事は資格レベルによっても活躍の場に幅があります。
電検3種の主な仕事場は、ビル管理、メンテナンス、商業施設保守会社が多く、その他、電気工事会社、電気機器製造なども活躍の場として挙げられます。
ほとんどが正社員として同じ事業所で就業しますが、複数のビルメンテナンス会社から委託や派遣で業務を行うケースもあるでしょう。
電検2種の有資格者では、多くが太陽光発電会社などを含む電力会社に勤務するようですが、商業施設保守会社や電気工事会社、官公庁学校などにも分布しています。
第1種の電気主任技術者は大手電力会社、発電所など大規模の施設に勤務している人が最も多く、次に多いのが電気機器製造会社という傾向がみられます。 -
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この記事の監修・著者プロフィール(株式会社クリエイト Webマーケティング担当)
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