食品業界の仕組みや求人の主な仕事内容とは？気になる今後や転職する際の志望動機例文

食品業界とは、レトルト食品や菓子、乳製品などの加工食品、清涼飲料水やアルコール類、調味料などさまざまな食品の原料生産・加工製造・販売を行う企業の総称です。
食品はある程度イメージがつくものの、「販売する過程がどうなっているのか、仕組みがよくわからない」という方も多いかもしれません。
以下で、私たち消費者に販売されるまでの過程や仕組みを解説していきます。

【第一次産業・商社】
食品業界における第一次産業は、農業や漁業、酪農畜産など食品製造に用いる原料を生産する領域です。
一方商社は、第一次産業にて生産された原料を買い取り、食品メーカーへと販売する領域を指します。
第一次産業と食品メーカーをつなぐ役割を担っています。

【食品メーカー】
食品メーカーは、第一次産業や商社から買い付けた原料を加工して、消費者に届ける製品を作る領域です。
加工食品や清涼飲料水などあらゆる食品を製造する企業が、食品メーカーにあたります。
また、製造だけでなく、小売店や飲食店などへ営業を行い、自社の商品を販売するのも食品メーカーが担う役割のひとつです。

【小売業界・外食業界】
小売業界・外食業界は、食品メーカーから購入した製品を消費者に提供する領域です。
小売業界にはスーパーやコンビニなどの店舗が、外食業界には飲食店などが当てはまります。

このように、食品業界には製造・販売を行うさまざまな過程があり、これらを経て私たちに消費者のもとに製品が届けられています。

食品業界はその会社によって特徴や働き方が多少異なりますが、仕事内容は基本的に同じです。
ここでは、食品業界の代表的な仕事内容についてご紹介します。

【生産技術・研究開発】
生産技術は、「ものづくり技術」を指します。
高品質かつ安全な食品を作れるよう、製造の技術を開発したり効率のよい生産体制を整えたりする仕事です。
もし競合他社が似た商品が作られていたとしても、生産技術力を向上させることでより一層の利益を生み出せます。

研究開発は、理想の商品を作るためのアイディアを出し、研究を行う仕事です。
「基礎研究」「応用研究」「商品化研究」の3つの分野に分かれています。
新規商品の開発や商品の改良・リニューアルなど、商品のカテゴリーごとにチームで業務に取り組む場合が多いです。

【生産・品質管理】
生産・品質管理は、食品の生産計画の立案や製造工程・スケジュールの調整などを行う仕事です。
商品開発や工場などの現場に立会い、食品の製造から出荷までの業務全般を管理するのが主な業務内容です。
高品質かつ安全な食品を消費者に安定的に提供して、ブランド力を維持する役目があります。

【マーケティング】
マーケティングは、市場の拡大や新規開発を目指して、製造した食品が売れる仕組みを確立する仕事です。
消費者のニーズや好み、トレンドなど最新の情報を敏感に察知し、市場を調査・分析する能力が求められます。
どれだけ魅力的な食品であっても、その食品の価値を適切に届けられなくては、売上は上昇しません。
消費者のニーズに合った売れる商品を確立するために、マーケティング職は重要な要素を占めています。

【販売促進・営業】
食品メーカーや小売店、飲食店、食品卸会社などへ営業を行う仕事です。
自社の原料や食品を販売するには、当然営業をする必要があります。
商談が成立させることにより、販売を促進し利益を上げることが期待できます。
営業は新商品を市場に出すために大切ですし、自社の売上に直接的に貢献できる重要なポジションです。

食品業界への転職をお考えの方は、食品業界の今後の動向が気になるところでしょう。
実際のところ、コロナ禍によって食品業界は非常に大きなダメージを受けました。
飲食店は客足が遠のき、食品会社は円安によって輸入する際に赤字になる可能性も高まっています。
日本の人口減少や増税、値上げなども重なって、需要や消費者の購入意欲を低下させてしまうことも予想されます。

しかし、食品業界は決してなくなることはありません。
日本の人口減少は今後も続くことが予想されますが、一方で「SDGs」や「機能性表示食品」などの分野への注目が高まっています。
このような新たな市場が拡大していくことも見込めるため、決して悲観ばかりする必要はないでしょう。

また、日本の食品業界は、ここ数年東南アジアなど海外進出で市場を拡大していますし、日本食は海外でも人気が高いといえます。
低カロリー、低脂肪の食品が多い日本食は、健康志向が高まった今とても注目されているのです。

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